弘前大学で活躍中の現役学生をご紹介する『在学生インタビュー』、第7回は、新入生特集2018でお送りします!
新入生特集2018 第1回目は医学部医学科1年次の3人。
大阪府出身の東 朗周(あずま あきちか)さん、千葉県出身の佐瀬 智則(させ とものり)さん、青森県出身の奥寺 真子(おくでら まこ)さんの、出身地もばらばらの3人に、受験勉強のことや今の弘前大学での学生生活について伺いました。

研究、医師への思い、それぞれの医学科を目指すきっかけ

—みなさんの志望動機を教えてください。

東さん:僕は医学的な研究をしたくて医学部を目指し始めました。ずっと生物が好きで、人体の恒常性とかを勉強していくうちに研究をしていきたいなと思って。
そこから弘前大学というのはセンター試験の結果で決めました。

佐瀬さん:僕は小さいときに大きな病気をしたんです。そのときの主治医の方の対応を親から聞いたときに頼もしいなと、今度は自分が医師として恩返ししたいと思うようになったのが最初のきっかけです。
その後、僕は千葉県旭市出身なんですが、東日本大震災のときに千葉で唯一津波がきた地域で、僕の家も避難しました。そのときにボランティアで医師の方が健康診断をしてくださっているのを見て、どんな時でも温かい言葉をかけられる医師になりたいと強く思い、決意を明確にしました。

奥寺さん:私の祖父が長い闘病生活をしていて、1度大きな病気をすると、その後の生活も見守る家族の生活も全く変わってしまうということを経験して、病気は恐ろしいものだと思ったんです。それがきっかけで、大きな病気に繋がる前の病気を専門として、患者さんを支えたいと思うようになり、医師を目指しました。
高校3年生になる前の春に、青森県東通村の診療所に訪問したことも印象に残っています。青森県では糖尿病の有病率が高くて患者さんも多く、東通村では包括的なケアがなされているんですけど、平均寿命が県内でも低いと伺って。その原因を聞いてみるとやはり糖尿病かなとおっしゃっていて。そこから糖尿病を調べ始めて、糖尿病は生活習慣の改善がうまくなされないと重篤な病気になってしまうというところに重点を感じています。

弘前大学医学部医学科1年
左から東さん、佐瀬さん、奥寺さん

英語と数学は早いうちから

—受験勉強で意識していたことや、受験生へのアドバイスを教えてください。

東さん:弘前大学を受けるんだったら英語と数学は絶対早い段階から始めたほうがいいと思いますね。
僕は小学4年と中学3年のときに留学していたので英語はまあまあできると思って、数学を重点的にやっていました。ただ、高校1・2年のときは勉強をしていたんですけど、なんとかなるという甘い気持ちで高3でけっこう遊んでしまって、現役のときは医学科を受けられるようなセンターの結果ではなく。1年間、浪人してからは現役でできなかった分をひたすら勉強しました。
面接は、てきぱき正直に話せたら十分だと思います。

佐瀬さん:一番大事なのは高校1・2年のときも普段の勉強をコツコツやることだと思います。確かに部活に入っているとなかなか疲れて勉強する気が起きないんですけど、苦手を作ると後々引きずって、それがネックになって他の勉強もまわらないというのがあるので。高3では、英語と数学は毎日触れるようにしていました。最初弘大は第3志望くらいだったので理科の勉強もしていたんですけど*1、理科はどうしても浪人生が経験を積んでいる分現役生は不利なので、早めから対策したほうがいいかも。大学に入ってからも理科はけっこう使うので、おろそかにしたらだめだなって。
医学科は何か得意科目を作るよりは全教科満遍なくできるほうが。苦手を作らないことが1番の対策だと思います。

奥寺さん:私はAOで入りました。学校の指導が入ったのは高校2年の冬くらいからです。AO試験は、この大学にどうして入りたいか、医師になったらどういう形で貢献したいか、入る前にある程度覚悟を見られるので、その覚悟ができているか、この大学にどうしても入りたいのかをきちんと考えた上で選択してほしいです。
一般受験も弘大にするつもりで勉強していたので、受験科目にないからないがしろにしていいわけではなくて、理科とか、国語、社会もどこかしらに繋がっていることを信じて、視野を狭めずに勉強しようというスタンスでいました。
あと、私は塾には行っていなかったので、できるだけ学校の先生になんでも聞くようにしていました。先生に聞くのは恥ずかしいと思う人もいるかもしれませんが、私の場合は教えてくれる人が先生しかいなかったので。もちろん自分で考えた上でなんですけど、最大限に先生に質問するのも大切だと思います。

*1 平成30年度一般入試において医学部医学科の個別学力検査実施科目は数学と外国語の2科目。


弘前大学医学部医学科1年

雪は衝撃。温かい青森の人たち

—東さん、佐瀬さんは他府県出身ということですが、弘前はどんな印象ですか?奥寺さんも、あらためて感じたことはあれば教えてください。

東さん:まず、弘前に初めて来たのが受験のときで、飛行機で来たんですけど、着陸した瞬間の雪に衝撃でした。あと、受験のときに、雪が降っていてもはしゃがない小学生を見るのが初めてで、関西やったら絶対はしゃぐのにって思いながら(笑)。雪が降ってるのに雪だるまがないのはありえないことやって。園児が遊ぶ時間にスキーをしていたりして、やっぱり大阪とはちゃうとこやと思ってびっくりしました。

佐瀬さん:僕も弘前に来たのは受験が最初のときで、すごい雪だなっていうのは、、、(笑)。
千葉とは比べものにならないので、東京だと雪降っただけで電車とか大騒ぎなんですけど、青森だと普通に走ってて。そこに驚いたのと、あと、僕がタクシーに乗ったときに、運転手さんが気軽に話しかけてくれて、なんかすごくあったかいとこだなって思いました。

東さん:何言ってるのかはわからんけど(笑)。

佐瀬さん:津軽弁はまだわからないですね(笑)。 
タクシー運転手さん、他県から来た人には標準語で話すんですけど、運転手さん同士で電話するとがらっと変わって、津軽弁のオンパレードみたいな感じで、ちょっとびっくりしました(笑)。
他にも、街を歩いていて人に道を聞いても親切に答えてくれて、都会ではあんまりないなと思って、あったかみを感じました。人がすごく優しいですね。

奥寺さん:私は地元が弘前ですけど、医学科に入っていろいろな地域出身の友だちができたので、すごく視野が広まった感じがします。他の地域出身の友だちから、青森ってこうだよねとか、弘前のこうゆうのって知ってる?とか言われても、答えられないことがけっこうあって、住んでいるのに知らないことが意外と多いな、弘前のこと知らないなと思ったことがありました。またこれからいろんな面から知れたらなと思います。

弘前大学医学部医学科1年

日本中から人が集まる弘前大学医学部医学科

—大学の雰囲気や授業、サークル活動など、学生生活についてはどうですか?

東さん:医学科は日本中から集まってるなって。何人かには共通の知り合いもいて。世間はせまいと感じましたね。入学前にツイッターで知り合っておく人もいるみたいです。
講義だと、教養教育の学部越境*2の授業で、地域を調査して民俗史を作る授業を受けているんですが、それで今度弘前中央市場へ取材に行きます。現地に触れるっていうんですかね?そういうの楽しみですね。すでに取材の許可を取ったり、接触が始まってます。

佐瀬さん:僕も気になってるのは、学部越境の「青森の農の可能性」という授業です。青森の農業を体験しにいくんですが、りんごを採集にいくのかな?青森県はりんごで有名なので、すごく楽しみです。
部活は医学部陸上部に入ってるんですけど、先輩はすごく優しくて、学年の壁なくフレンドリーに接してくれます。あとはテニスサークルのKIDSにも入りました。小学校のときにテニスをやっていて、たまにやりたくなる時があるので。

奥寺さん:私は弘前高校の出身なんですが、高校で茶道部に入っていて、先輩が大学でも茶道を続けていると聞いて、茶道部に入りました。先輩たちはすごく優しいですし、先生もご高齢なんですけど、毎週来てくださって熱心にご指導くださるので、本格的な感じで始まっています。

*2 学部越境:学部越境型地域志向科目の略。教養教育科目の中の一つ。

弘前大学医学部医学科1年

高校から満遍なく勉強しておくことが大事

—医学科の専門教育科目はどうですか?

奥寺さん:専門だと、1年次の前期から受ける「基礎人体科学演習」で、プレ生理学、プレ病理学などの基礎知識に触れるような内容があります。1年生は、それぞれ高校での理科の選択科目が違うんですが、それにかかわらず、医学の基礎となる生物学の話が始まるんですよね。
私は高校のとき物理選択だったので、自分で生物を見直している感じです。
そうは言っても、物理も必要になってくる場面があるのでおろそかにしないほうがいいと思います。

東さん:社会も絶対。

佐瀬さん:レポートもあるので、文章を書く能力も。あと読む力も必要なので、かなり国語も重要かと思います。

奥寺さん:極論、全部必要ですね(笑)

弘前大学医学部医学科1年

目標を持って、諦めずに勉強を

—最後に受験生へメッセージをお願いします。

東さん:最後まであきらめずに。今の時期、浪人生は絶対つらいと思いますが、頑張ったら絶対報われるんで。頑張ってほしいです。

佐瀬さん:僕は、早めに目標を決めたほうがいいと思います。受験勉強をしているとなかなか1年もモチベーションが続かない。モチベーションを保ちつづけるためには大学でやりたいことを想像したり、どんな医師になりたいかを考えたりして、目標を早めに決めた方がいいと。あとは結果が出なくてもあきらめずに、模試の判定は全然気にせずに最後まで頑張ってほしいと思います。

奥寺さん:最終的には、やっぱりここに入りたい、どうしても医師になりたいって気持ちが勉強へのモチベーションになると思うので、その気持ちを持つことが大切だと思います。高校1・2年生で、医学科を目指したい気持ちはあるけど、今はちょっと低迷期という人もいると思いますが、部活を頑張っていることとか、その人が今やっていることが何かしらの形で医学部に入ってからでも、受験勉強の時にも、役立つことがたくさんあると思うので、今やっていることも無駄じゃないと思って、そこも一生懸命頑張るのも大切だと思います。

弘前大学医学部医学科1年

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Profile

医学部医学科1年
東朗周さん、佐瀬智則さん、奥寺真子さん

新入生特集2018 vol.1 。
平成30年4月弘前大学医学部医学科入学。
東朗周さん:大阪府貝塚市出身。私立清風高等学校卒業。医学部ラグビー部所属。
佐瀬智則さん:千葉県旭市出身。千葉県立佐倉高等学校卒業。医学部陸上部とテニスサークルKIDSに所属。
奥寺真子さん:青森県弘前市出身。青森県立弘前高等学校卒業。医学部茶道部所属。