弘前大学で活躍中の現役学生をご紹介する『在学生インタビュー』。第39回は、全学ソフトテニス部で女子部長を務め、「第67回会長杯争奪東北学生ソフトテニス大会」の女子団体戦でチームを優勝へと導いた関根 美空(せきね みく)さんです。さらに関根さんは、大学の魅力を伝える「キャンパスツアーガイド」としても活動中。今回は、東北学生ソフトテニス大会の裏側やキャンパスツアーガイドとしてのやりがい、今後の目標についてお話を伺いました。
父の仕事を支えるため、経営や会計の知識を身に付けたい
— 弘前大学人文社会科学部社会経営課程を志望した理由を教えてください。
人文社会科学部社会経営課程(企業戦略コース)を志望したのは、経営や会計の知識をしっかり学び、すぐに仕事に役立てたいという思いからです。また、地域に根ざしたフィールドワークの授業が充実している点も魅力で、県内就職を目指す自分にとって、大きな学びにつながると感じました。
将来は、父が経営している保険代理店を継ぐことが目標です。
父は、私が幼い頃から一人で仕事をこなしながら、夕方には地域の子どもたちにテニスを教えるなど、ハードな毎日を送っていました。その姿を間近で見ていて、少しでも父の力になりたいという想いが自然と強くなっていきました。
学生カンパニーと地域企業が連携し『津軽鉄道カフェ』を実施
— 大学の授業についても伺います。印象に残っている授業はありますか。
人文社会科学部の専門科目である「ビジネス戦略実習」です。
その中でも、青森県五所川原市にある津軽鉄道株式会社(以下:津軽鉄道)と連携して実施した『津軽鉄道カフェ』が印象に残っています。この実習は、連携企業や県内自治体から提示された課題に対して、学生が解決策を考え、市場での検証を経て最終企画提案を行う、というものです。
私たちは「IL TRENO(イルトレノ)」という学生カンパニーを立ち上げ、『津軽鉄道カフェ』を企画しました。これは、「ストーブ列車」として親しまれている旧型車両を活用し、「津軽鉄道の認知度向上」と「閑散期の利用促進」を目指し、列車内でカフェメニューを提供する、というものです。
利用者が特に少ない11月にイベントを設定し、ポスターの制作やSNSでの事前広報に取り組みました。


当日は、レトロな列車の雰囲気に合わせて、昭和の喫茶店を思わせるクリームソーダやプリンアラモードなどのメニューをお客様に提供しました。来場者は私たちの予想を大きく上回り、旅行客や地元の方々など多くの人で賑わいました。また、アンケートを通じて津軽鉄道に対する認知度や利用状況についても調査を行い、今後の参考となる多くの声を集めることができました。
12月には「ビジネス戦略実習2024 最終成果報告会」に登壇し、プロジェクトの成果について発表しました。

今回の授業では、学生カンパニーのメンバーと協力しながら一つの企画を形にするという、貴重な体験ができました。地域の方々や県外から来られた方の声を直接聞けたことも大きな学びとなりました。また、企業や店舗の運営においては、お客様との関係だけでなく、スタッフ同士のつながりも大切にすべきだと、改めて実感しました。
小さい頃から身近にあったソフトテニス。大学進学のきっかけにも
— ソフトテニスについても伺います。ソフトテニスを始めたきっかけを教えてください。
ソフトテニスに触れたのは3歳ごろですが、本格的にラケットを握るようになったのは小学3年生の頃です。
父が小・中・高校でソフトテニスのコーチをしていたこともあり、小さい頃から部活動に参加させてもらったり、さまざまな人に教えてもらう機会がありました。
中学・高校ではソフトテニス部に所属し、日々練習に取り組んできました。進学先を考えるうえで、弘前大学にソフトテニス部があることも決め手の一つになりました。
— 弘前大学全学ソフトテニス部について教えてください。
現在、全学ソフトテニスは男子19名、女子7名(2025年6月現在)で活動しています。練習は週4~5日、平日は夜6時~9時頃まで行っており、学園町のコートを中心に、弘前市内にあるテニスコートで練習しています。
練習メニューも試合も、全て男女合同で行っています。練習の流れとしては、まずアップをしたあとにサーブやレシーブ、前衛・後衛それぞれの練習を行います。大会が近い時には試合形式などの練習も取り入れます。
基本的な流れはありますが、その日の練習内容は部員同士で相談しながら決めていて、臨機応変にメニューを調整するようにしています。


後輩とつかんだ、創部以来初の東北大会優勝!
— 「第67回会長杯争奪東北学生ソフトテニス大会」についても伺います。本大会に出場し、女子団体戦において優勝したと伺いました。
この大会は、東北地方の大学が集まって行われる大会で、今年5月に宮城県で開催されました。女子団体戦は実力別に1部・2部に分かれて実施され、弘前大学全学ソフトテニス部が出場した1部では、上位5校によるリーグ戦形式で試合が行われました。
私にとっては引退試合ということもあり、当日はとても緊張していましたが、後輩たちが明るく声をかけてくれたおかげで少し気持ちがほぐれました。
団体戦は順調に勝ち進み、決勝戦では3番手で試合に出場しました。試合序盤はリードしていたものの追いつかれ、ファイナルゲームまでもつれ込みました。最終セットでも一進一退の展開が続きましたが、最後はネットインでポイントを取り、勝つことができました。その瞬間はただ必死にボールを追いかけていたので実感がわきませんでしたが、みんなが喜んでいる姿を見て「優勝したんだ」と涙があふれました。
1963(昭和38年)のソフトテニス部創部以来、初の東北大会優勝を達成することができました。

— 優勝した時はどんな気持ちでしたか。
私が1年生の頃から団体戦ではいつも3位止まりで、ずっと悔しい思いをしてきました。
女子部員が私1人だけ、という時期もありましたが、実力ある後輩が入部してくれ、チームとしても少しずつ強くなっていきました。そんな中、私にとって最後の試合となるこの大会で優勝することができ、仲間たちと抱き合って喜んだ瞬間は忘れられません。
ずっと会長杯を意識して練習に取り組んできたこと、そして何より、試合で自信を持って力強く戦い抜いてくれた後輩たちのおかげで最高の結果を残すことが出来ました。私ひとりでは絶対に成し遂げられなかったことなので、後輩たちには心から感謝しています。
— 会長杯の後に実施された全国大会の結果についても教えてください。
全国大会の初日は3校による予選リーグが行われ、弘前大学は1位で通過しました。
2日目の決勝トーナメントでは初戦で今大会の優勝校と対戦し、敗退。やはり全国の上位校はレベルが高く、実力の差を実感しました。最終順位は全国6位という結果でしたが、強豪校と試合ができたことは大きな経験になりました。


キャンパスツアーガイドとして、自分らしく弘前大学の魅力を伝えたい
— キャンパスツアーガイドについても伺います。1年次から活動されているとのことですが、ガイドを始めようと思ったきっかけを教えてください。
キャンパスツアーとは、地域の方や中学生・高校生など、大学見学を希望する方に向けて、文京町キャンパス内をご案内する、というものです。このキャンパスツアーを知ったのは、総合教育棟に貼られていたポスターを見たことがきっかけでした。ひと目見て「楽しそう!」と感じ、すぐに応募しました。
また、将来は保険の営業として働くため「人にわかりやすく伝える力」を身につけたいという想いもありました。この活動をすることで「弘前大学の魅力を伝える経験」ができると同時に、「人前で自信を持って話す力」も養えるのではと考え、キャンパスツアーガイドになることを決めました。


— 印象残っていることや、やりがいなどを教えてください。
1年次からキャンパスツアーガイドとして活動してきましたが、3年次にとても印象に残る出来事がありました。
毎年5月に、新しく加わる新人ガイドと先輩ガイドとの顔合わせがあります。そのとき、ある新人の方から「関根さんのキャンパスツアーに参加して、弘前大学に進学を決めました。ツアーガイドに応募したのも、その時の体験がきっかけでした」と声をかけてもらいました。
その言葉を聞いてとても感動しましたし、自分の案内を通じて大学の魅力がしっかり伝わっていたのだと実感し、続けてきてよかったと心から思いました。
ツアーをしていてやりがいを感じるのは、弘前大学の魅力をお伝えしたときの参加者の表情です。
たとえば、「フーコーの振り子は、日本で一番長いんですよ」とお話しすると、「すごい!」と目を輝かせてくれたり、「学食には季節限定のパフェもあるんですよ」と伝えると、「いいなあ!」と笑顔で返してくれたりします。
実際に弘前大学に来てみないと分からない魅力を対面で伝え、その反応を目の前で見られることはとても幸せなことだと感じます。

— 今後、この経験をどのように活かしていきたいですか。
私は、お客様に寄り添いながら話を聞き、「あなたに担当してもらえてよかった」と思っていただけるような存在になりたいと考えています。
ツアーガイドとして案内する際も、一方的に話すのではなく、相手に質問を投げかけながら、会話のキャッチボールを大切にしています。そうすることで、弘前大学の魅力をより深く、印象的に伝えられるよう心がけています。このような経験は、将来の仕事にもきっと役立つと感じており、今後さらにその力を磨いていきたいと思っています。
勉強の習慣を身につけ、充実した学生生活を!
— 受験生へメッセージをお願いします。
高校生のうちにやっておいたほうがいいこととして、私は「勉強の習慣を身につけること」が大切だと思います。
大学生になると、良くも悪くも自由な時間が増えます。その時間をアルバイトや趣味にあてることもできますが、やはり学生の本分は学業です。勉強する習慣が身についていないと、時間の使い方が偏ってしまい、場合によっては留年してしまうこともあります。習慣をつけるというのはなかなかすぐにできるものではないので、高校生のうちからやっておいた方が良いと思います。
勉強の習慣が身につけば、残りの時間を自分の好きなことに費やせるので、好きな趣味に没頭したり、私のように部活動に全力を注いだり、逆に新しいことにチャレンジしてみたりと、可能性は無限大ですよ!
Profile
人文社会科学部社会経営課程
関根 美空さん
全学ソフトテニス部女子部長 / キャンパスツアーガイド 。
青森県立三戸高等学校を卒業後、経営や会計を学ぶため弘前大学人文社会科学部社会経営課程に進学。
幼い頃から父の影響でソフトテニスに親しみ、大学では全学ソフトテニス部に所属。3年次から女子部長を務め、今年5月に開催された「第67回会長杯争奪東北学生ソフトテニス大会」では、創部以来初となる東北大会優勝を果たし、全日本大会出場を決めた。
また、1年次からキャンパス内を案内する「キャンパスツアーガイド」として活動し、弘前大学の魅力を伝えている。現在は、後輩ガイドのサポートや育成にも取り組んでいる。


