学生たちの活躍をお伝えしている『ひろだいLIFE』。
今回はサークル・部活紹介第4弾!
弘前大学には100以上の部活・サークル・団体があり、それぞれ個性豊かな活動をしています。

弘前大学山岳部は、登山だけでなくクライミングや沢登り、山スキーなど、アウトドア&アクティブな活動を行ってます!今回は山岳部部長に、部活に対するアツい思いや活動の様子を伺いました。

アウトドアが好き!青森の大自然を体験してみたい!という方もぜひ参考にしてください。

山の四季や大自然をフルに楽しむ!
山岳部

弘前大学 山岳部
八甲田大岳山頂での集合写真
概要・活動内容
山岳部
1956年設立。
部員約20名(2021年10月現在)。山岳部はいわゆる“一般登山”だけと思われがちだが、活動形態は様々。山登りだけでなく、夏は沢や滝を登る沢登り、クライミングやロープワーク、冬は雪山登山や山スキーなど、幅広く活動しています。

活動頻度
・月曜日:部会・ミーティング
・土曜・日曜日:山登り 他
・週一回:天気図練習・トレーニング

SNS・Webサイト
弘前大学山岳部
山岳部部長の和知 光さん(農学生命科学部 3年)

みんなに言いたい!ウチの自慢!

和知さん:山登りは長時間部員と一緒に過ごすので、男女問わず仲が良く、絆も強いです。青森の山は関東圏の山と違って登山者が多くないので、手付かずの自然が楽しめることや、弘前大学から車で30~40分程度で岩木山に行けるのも魅力です。

― 山岳部に入ったきっかけについて教えてください。

両親が山登りが好きで、高校1年の夏に泊りがけで連れて行ってくれた山登りがすごく楽しくて。それがきっかけで山登りが好きになり、翌年には高校の山岳部に入部しました。
僕は福島県出身なのですが、青森に来たからには青森の冬山に登りたい!と思い、弘前大学の山岳部に入部しました。他の部員は、大学に入ってからやり始めた人が多いです。

― どんな活動をしていますか?

夏であれば沢登りやクライミング、秋はハイキング、冬は山スキーなど、四季に合わせていろいろな活動をしています。主なフィールドは白神山地、八甲田山、岩木山など県内にある近郊の山です。白神山地や八甲田山などの連峰は、山登りに加えて沢登りなども楽しむことができます。岩木山は独立峰(一つのみで形成されている山のこと)で、春~秋はハイキング、冬は冬山登山や山スキーが楽しめます。

弘前大学山岳部
白神山地での沢登り
弘前大学山岳部
岩木山での冬山登山

山に登るまでの流れですが、
①月曜日に部内ミーティングをし、登山計画書を作成(山に登る1カ月~3週間前までに作成)
②計画書を約2週間前に大学に提出
③計画書に沿って登山を実行
④後日ミーティングを開き、登山についての反省会をする
というのが基本的な段取りになっています。

弘前大学山岳部
登山計画書と登山予定ルートが記された地形図
弘前大学山岳部
計画書に沿って登山を決行

計画書については、主に経験値のある2年生以上の部員が、チーフリーダーとなって計画を取り仕切ります。行きたい山やコースタイム、地形図を見ながら登るルートについて部員で話し合い、メンバーがきちんと装備を持っているか、テントなどの共同装備をどのように分配して持参するかなどを計画します。また、登山当日のタイムスケジュールや登山ルートの確認、当日の天気のチェックも欠かさず行います。

トレーニングについては、不定期ですが部員を集めて山登りに必要な体力作りをしています。登山は基本的に1時間歩いて休憩、1時間歩いて休憩の繰り返しなので、1時間連続で歩ける体力が必要です。僕自身は、クライミングジムや近郊の岩場などでトレーニングをしています。

登山時の食事については、日帰りの登山なら「行動食」といってパンやチョコ、かりんとう、フルーツなど手軽に食べられるものを持っていきます。休憩ごとに水分や食事を細かくとらないと、ハンガーノック(エネルギーが不足し低血糖状態になること)になり、判断力が鈍ったりエネルギー切れになってしまいます。

泊まりを伴う登山の時は、事前に食料計画を立てて、その食材を部員で分配して持っていきます。主食はお米などの炭水化物で、その他のメニューはカレーや丼もの、麺類などさまざまです。数日かけて登る時は、初日は豪勢なメニューにしてテンションを上げています。登山はものすごく体力をつかうので、消費カロリーの8割は食べるようにしています。

弘前大学山岳部
鍋で炊いたご飯は絶品!
弘前大学山岳部
泊り山行の夕食。疲れた体にカレーが染みます

― サークル活動をして身に付いたことは?

技術面では、クライミング時のロープワークなど、特殊な技術が身に付きました。あとは鍋での米炊きが上手くなりました(笑)。
精神面でいうと、部長という立場なのでみんなを引っ張っていく責任感とリーダーシップ、計画力が身に付いたと思います。山登りは危険と隣り合わせの場面もあるので、ルートの危険な場所を事前に確認したり、みんなが安全に過ごせるよう綿密に計画しています。また、山登りはチームワーク力が大事なので、人を思いやることができるようになった気がします。

― 自然の中で活動していて楽しい時・大変な時を教えてください。

楽しい時は、登頂した者しか見られない、素晴らしい山頂の景色を見られる時です。泊り山行で雲の上まで登ったときの朝日と雲海は絶景でした。あとは、きつい山をやっと降りてきたときや、トラブルなどがあってもそれを乗り越えて計画書を完遂できたときは、他では感じられない喜びがあります。

弘前大学山岳部
弘前大学山岳部

つらい時は、重い荷物を背負って長距離を歩いているときやきつい坂道を何十分も歩いているとき。体力的、精神的に限界がくると、「なんでこんなことしているんだろう…」って思うときもあります(笑)。それでも、その辛さを超える達成感や楽しさがあると僕は思います。

― 今後の目標は?

去年、今年はコロナ禍で活動休止期間があり、今1・2年生の部員はなかなか経験が積めなかったので、コロナが落ち着いたら合宿や泊まり山行、その他新しいアプローチの方法で経験を積ませてあげたいと思っています。

ー 高校生へのメッセージをお願いします。

少しでも自然に興味がある人はぜひ山岳部に見学に来てほしいです。今活動している部員も、初心者が多いですが、僕たち経験者がしっかりとレクチャーするので、少しずつですがしっかりと経験を積める環境です。新入生のために夏山・冬山講習会を開き、道具の使い方や危険予測・回避方法などをレクチャーしています。

また、年に2回「雪崩対策」や「救急対応」をテーマに座学で勉強会を実施しています。消防士の方を招いて救急救命講習を行ったり、山行中の事故を想定した緊急シミュレーションを行うなど、緊急時に対応できる知識やスキルを身に付けています。

弘前大学山岳部
消防士を招いての救急救命講習
弘前大学山岳部
雪山登山での事故を想定した緊急シュミレーション

山岳部の部室にはロッククライミングの壁が設置されているので、気軽にクライミングの練習をすることもできます。登山に必要な登山道具(登山靴やテント、調理道具など)も揃っていて、体験登山もできます。

弘前大学山岳部
弘前大学山岳部

山登りは楽しみ方が無限です!ぜひ気軽に見学に来てください。