大学生活のなかで、ふと顔を合わせることのある大学職員。でも、その仕事の中身までは、なかなか見えないもの。
弘前大学の職員は大学の運営だけでなく、授業や学生生活など、学生の皆さんを支えるために日々奮闘しています。
今回お届けするのは「弘前大学職員のお仕事!vol.3」。
弘前大学で働きながら、育児休業を取得した経験を持つ4名の男性職員にスポットを当て、仕事の時とはちょっと違う家庭での一面もお伝えします。育児休業中のことや、育児と仕事のバランスなど、リアルな生活の様子を教えていただきました(所属やお子さんの年齢等は2026年6月1日現在)。
育児休業、実際取ってみてどうでしたか?
トップバッターは、6才と4才の2人のお子さんのパパ、工藤さんです。
- 勤続年数
- 12年目
- 異動歴
-
平成26(2014)年4月
総務部広報・国際課広報・国際グループ
平成28(2016)年10月
総務部総務広報課広報グループ
平成29(2017)年4月
総務部人事課人事グループ(人件費管理担当)
令和元(2019)年7月
総務部人事課人事グループ(人事調整担当)
令和5(2023)年7月
医学部附属病院経理調達課経理調達グループ
(現 管理課調達グループ) - 出身地
- 青森県
医学部附属病院管理課 工藤 奨太さん

- 趣味、特技
- 家庭内業務効率化、毛玉取り、山登り
- 休日の過ごし方
- 実家に孫の顔を見せに行く
- 育児休業の期間
-
- 第1子→取得していない
- 第2子→生後6ヶ月から11ヶ月間
― 1人目のお子さんの時は育児休業を取得していなかったそうですが、2人目のお子さんの時に取得しようと思ったきっかけは?
子どもが2人になることで、今までよりも子育てが大変になると予想できたこと、男性の育児休業取得を推進する社会的な気運が広がりを見せていた中で、ちょうど自分が人事課に所属していたので、弘前大学からも父親の育児参加を後押しする姿を発信できると考えたことがきっかけです。
― 育児休業を取得すると伝えた時の周囲の反応は?
職場では驚かれることもありましたが、「前例になるね」「応援するよ」と言ってもらえることも多かったです。家族は「本当に取れるの?」と半信半疑でしたが、最終的には喜んでくれました。比較的忙しい部署での育休取得だったので、最初は戸惑いの反応もありましたが、結果的には「男性も育児休業を取得するのが当たり前」という空気づくりにつながったと感じています。
― 育児休業取得にあたって心掛けたことはありますか?
仕事面では、休業前に業務の棚卸しと、誰でも回せる状態を目指して、引継書、手順書を作成し、属人化を減らすことを意識しました。家庭面では、妻と2人で育休だった期間と、私1人で育休だった期間があったこと、2人目の子どもの育休で育児には比較的慣れていたこともあり、意外とスムーズにいきました。
― 育児休業中は、どんな感じで生活していましたか?
平日は上の子の保育園送迎、家事、下の子の世話が中心でした。コロナ禍だったこともあり、下の子の保育園入園がなかなか決まらず、育休期間を延長することになったので、少し焦りもありました。妻と同時に休んでいた期間は、日中の家事・育児を分担し、夜は交代で休めるよう工夫しました。料理はもともと好きだったので、子どものごはんは妻が、私と妻のごはんは私が作るように分担していました。

夫婦で分担しながら、子どもたちの成長を見守る子育ての日々
― 育児休業取得の前後で何か変化はありましたか?
取得前は、何となく子どもは妻が見てくれる、私は残業してもしょうがない、と思っていましたし、上司や同僚もそう思っていたと思います。残業せずに帰るときは何となく周りの目が気になっていました。ですが、取得後は、妻の残業が多くなり、何が何でも自分が帰らなければいけない状況に。それからはできるだけ早く帰っていますが、今では前よりも少し堂々と早めに帰れていると思います。
― 育児休業を取得してよかったことは?
育児を通して、自分の人生の中での優先順位を見直す大切な時間になりました。合理的な考え方、家単位でみたらどうか、を意識するようになりました。好きなこと≠得意なこと、的な。例えば、掃除は好きではありませんが、私の方が得意なので、私がやる方が合理的だと思えるようになりました。それから、共働きに戻った時の、忙しさに対する耐性がついたこともよかったです。
― 育児休業取得を考えている人へメッセージをお願いします!
迷っているなら、取得することをお勧めします。仕事は何とかなりますが、子どもの成長は今しかありません。昨日できなかったことが、今日できるようになります。その成長を見られる喜びは何にも代えられません。

続いては、1才6ヶ月のお子さんのパパで、11ヶ月間の育児休業を経験した木村さんです。
- 勤続年数
- 16年目
- 異動歴
-
平成22(2010)年8月
農学生命科学部総務グループ
平成25(2013)年4月
医学部附属病院総務課人事グループ
平成28(2016)年10月
学務部入試課入試グループ
令和元(2019)年7月
医学部附属病院医事課医事グループ
令和5(2023)年4月
保健学研究科総務グループ
令和7(2025)年7月
医学部附属病院医事課医療サービスグループ - 出身地
- 宮城県
医学部附属病院医事課 木村 悠介さん

- 趣味、特技
- 音楽鑑賞、ライブに行くこと
- 休日の過ごし方
- 買い物、子どもと遊ぶ
- 育児休業の期間
- 生後1ヶ月半から11ヶ月間
― 育児休業を取得しようと思ったきっかけは?
自分は県外出身ですし、妻の実家も近くなかったので、夫婦で話し合って育児休業を取得してみようという話になりました。最初は6ヶ月間の予定で申請していたんですが、実際に育児してみて、すごく大変だと実感して……。期間を延長しまして11ヶ月間取得しました。
― 育児休業を取得すると伝えた時の周囲の反応は?
職場では、温かく受け入れていただき、育児の諸先輩方から役に立つアドバイスを頂きました。家族は、収入面を少し心配しつつも歓迎してくれました。
― 育児休業取得にあたって心掛けたことはありますか?
仕事面では、後任の方への引継ぎがスムーズにいくように丁寧な引継書の作成を心掛けました。家庭面では、自分が休むために育休を取得するわけでないので積極的に家事・育児を行うように心掛けました。
― 育児休業中は、どんな感じで生活していましたか?
とにかく毎日必死で、生後6ヶ月くらいまでは3時間毎のミルクや夜泣きでずっと睡眠不足でした。そんな中、妻がコロナに罹ってしまい一時隔離生活をして、しばらくワンオペ育児をがんばりました。この時は育休を取っていて本当によかったと思いました。
日々成長する子どもの姿を間近で見れたのも、育児休業を取得してよかったことの一つ
― 育児休業取得の前後で何か変化はありましたか?
ワーク・ライフ・バランスをより意識するようになりました。また、人生の優先順位の1位が子どもに変わりました。
― 育児休業を取得してよかったことは?
初めての寝返り、はいはい、つかまり立ち、そういう2度とない瞬間を見逃すことなく子どもの成長を一番近くで見ることができてよかったです。また、夫婦で分担して育児ができたので、気持ちに余裕が生まれて、楽しみながら子育てができました。
― 仕事に復帰してから、育児と仕事の両立のために活用した制度があれば教えてください。
「子の看護休暇*」は、今後、活用していきたいと思っています。
*子の看護休暇:小学3年生修了までの子の世話等のために、年10日まで取得できる特別休暇。病気、けがをした子の看護のほか、子の入学式に参加する場合などにも取得できます。
― 育児休業取得を考えている人へメッセージをお願いします!
ぜひ取得することをお勧めします。自分にとっても子どもにとっても、きっとかけがえのない経験になると思います。

3人目は、産後パパ育休制度を利用した4ヶ月のお子さんのパパ、山崎さんです。
- 勤続年数
- 17年目
- 異動歴
-
平成20(2008)年4月
医学部附属病院経理調達課経理調達グループ
平成25(2013)年10月
財務部財務企画課総務グループ
平成28(2016)年10月
被ばく医療総合研究所
令和3(2021)年7月
東京事務所
令和5(2023)年7月
研究推進部研究推進課研究推進グループ - 出身地
- 青森県
研究推進部研究推進課 山崎 雄貴さん

- 趣味、特技
- 野球、サウナ、ゲーム、麻雀
- 休日の過ごし方
- 出産時期が冬でほとんど家に籠っていたので、春になったら家族で外に遊びに行きたいです!
- 育児休業の期間
- 生後1ヶ月から4週間
― 育児休業を取得しようと思ったきっかけは?
子どもが小さい時期に一緒に過ごして成長を見たかったのがきっかけです。うちの場合は、子どもが生まれるのを機に妻が仕事を辞めて、里帰り出産をしていたので、弘前に戻ってくるタイミングに合わせて、4週間取得しました。
― 育児休業を取得すると伝えた時の周囲の反応は?
当時の課長からは、「改まっての相談だったので転職かと思った」と言われましたが(笑)、職場の皆さんから快く理解いただきました。妻も喜んでいましたが、生後3ヶ月以降も子どもにつきっきりの生活に変わりはないので、もう少し長めに取ってほしかったと育休終了後に言われましたね。せっかくの機会だから半年間や1年間など長い期間取得すればよかったなと自分でも少しだけ後悔してます。
― 育児休業取得にあたって心掛けたことはありますか?
早い段階で、職場の上司に出産予定日と育児休暇を取得予定である旨を伝えました。伝える時期は迷いましたが、妻や過去に育児休暇を取得した職員にも相談し、安定期に入ったタイミングにしました。育休開始前には係長や担当内の方へ業務引き継ぎをして、業務が滞らないようにしました。取得期間についても、給与面や育児負荷のバランスを考慮し妻と相談して、産後パパ育休制度*により出生時育児休業給付金の給付を受けました。
*産後パパ育休制度:産後8週間以内に4週間(28日)を限度として2回に分けて取得できる休業で、3歳までの育児休業とは別に取得できる制度です。2022(令和4)年10月1日から適用されています。
― 育児休業中は、どんな感じで生活していましたか?
はじめは里帰り出産のため妻の実家に半月ほどお世話になり、その後、2人で育児に専念できたのでとても助かりました。日中の授乳は妻、深夜のミルクやりは私、などケースバイケースで分担していましたが、炊事や掃除などの家事は極力私がするようにしていました。一人暮らしが長かったので、家事に対しては抵抗なくできてましたね。第1子で月齢も浅いので育休中の息抜き時間はほとんど無かったです。もともと睡眠ファースト人間なので空いている時間があれば寝ていました。
夫婦で協力しながら歩む、子育ての日々の一コマ
― 育児休業取得の前後で何か変化はありましたか?
1ヶ月間と短期間であったため、特には無かったです。育休期間中、担当内のみなさんには私の業務をカバーしてもらいました。周りの方に協力いただけたこと、本当に感謝しています。
― 育児休業を取得してよかったことは?
出産を機に引っ越したのですが、手続きや荷造り等がスムーズにできたのも育休を取得したおかげだと思います。また、子どものちょっとした変化だったり、成長を毎日見られたことは何にも代えがたい経験でした。新生児、乳児期の育児は何回もできることではないですし、後から振り返ればあっという間だと思うので育休を取得して良かったと思いました。自分は4週間の取得だったので、長期間の育休を取ると、どういう感じになるのかなぁという興味も湧いてきましたね。
― 仕事に復帰してから、育児と仕事の両立のために活用した制度があれば教えてください。
月1回ペースの予防接種や定期健診への付き添いや、子どもの体調によっても休暇を取得しなければならないケース等が多々ありますが、年次有給休暇とリフレッシュ休暇に加えて年10日間付与される「子の看護休暇」は非常に助かってます。また、出産の立ち合いや準備のための休暇制度も豊富なので、出産にも安心して臨めました。
― 育児休業取得を考えている人へメッセージをお願いします!
育休により担当内への影響を考える方もいるかもしれませんが、育休取得を決めてから出産するまで時間の猶予はあると思います。育休取得を決めたら、引継ぎの準備をしっかりして、上司へも余裕をもって相談すれば、あとは上司や人事課が何とかしてくれるはず!です。種々制度がありますので、それらを理解し、経験者の話も聞いて、後悔無きようじっくり検討して育児休業を取得されてください。

最後は、今年4月から2度目の育児休業に入った山木さん。お子さんは2才と3月に生まれた0才の2人です。
- 勤続年数
- 8年目
- 異動歴
-
平成30(2018)年4月
研究推進部研究推進課研究推進グループ
令和2(2020)年7月
財務部財務企画課総務グループ
令和5(2023)年7月
総務部人事課職員グループ - 出身地
- 秋田県
総務部人事課 山木 賢人さん

- 趣味、特技
- バレーボール、睡眠
- 休日の過ごし方
- 外食、1週間の買い出し
- 育児休業の期間
-
- 第1子→産後パパ育休(4週間)
- 第2子→今年4月から1年間の予定
― 育児休業を取得しようと思ったきっかけは?
実家が近くなかったことや、両親も仕事等でサポートしてもらうのが難しい状況だったので、妻と相談し、育児休業を取得して乗り切ろうと決めました。
― 育児休業を取得すると伝えた時の周囲の反応は?
第1子の時は、産後パパ育休を取得しました。産後パパ育休は、弘前大学に限らず世の中全体として、一般的になってきていることから「子どもの面倒を見るんだよ」、「ちゃんと奥さんをサポートするんだよ」などといった温かい応援の言葉が多かった気がします。第2子となる今回は、1年間の取得予定であることを伝えると「1年間も!?」「よく職場OKしてくれたね」という驚きの声があがることが多かったです。
― 育児休業取得にあたって心掛けたことはありますか?
仕事面で気を付けたことは、通常の異動の引き継ぎなどと違い、自分が大学から一定期間、完全にいない状況になるので、どんな業務をしていたか漏れなくリストアップして引継ぎ資料を作成したことです。家庭面では、産前産後ともに妻のサポートに心血を注ぎました。当時の口癖は「はい!よろこんで!」でした。
― 育児休業中は、どんな感じで生活していましたか?
おむつ交換、ミルク、沐浴などすべてが初めてでしたので、妻とそれぞれ交代しながら子育ての経験を積んでいきました。子育て以外の家事はあまり記憶がありませんが、妻に叱られた記憶もありませんので(笑)、人並みにはしていたんだと思います。
子どもと一緒に親も成長した初めての子育て
子育ての苦労に応じて育つ、父親としての自覚
― 育児休業取得の前後で何か変化はありましたか?
育児休業取得の前後で一番大きい変化として感じるのは、子どもの体調不良や日々の送り迎えなどにより、勤務時間の確保が難しくなったことです。特に子どもが保育園に行きだしてからは、子どもも私も体調不良になることが多く、限られた時間かつ体調も万全でない中で、どのように業務に取り組むか、万が一に備えて準備しておくかを考えて業務のスケジュールを意識するようになりました。子どもが体調を崩すと保育園からお迎えの電話が来ますし、自分も子どもから風邪をもらったりして、急に休むこともあります。そのためいつ休んでもいいように、締め切りもギリギリにしないことなどを意識しています。
― 育児休業を取得してよかったことは?
産まれてすぐに子どもに向き合う時間をとることができたからこそ、子育てをしながら仕事をするという意識をもつことができたように思います。また、現在進行形で子育ての苦労をした分だけ、父親としての自覚が大きくなっている気がします。子どもも、接している時間に比例して懐くもので、育児休業が明けて、妻だけが育児休業期間だった時期には、パパと2人だけだと泣かれたこともありました。今は「パパ、好き!」と言ってくれているので、育休明けも続けた頑張りが報われた気持ちになります。
― 仕事に復帰してから、育児と仕事の両立のために活用した制度があれば教えてください。
「子の看護休暇」にはすごく助けられています。1才から保育園に行っていますが、かなりの頻度で風邪をもらってきて、2才になった今もよく体調不良によるお迎えの連絡がきます。子どもが体調を崩した後に私もダウンすることが多く、年次休暇は自分に使うことが多いので、本当にありがたいです。
― 育児休業取得を考えている人へメッセージをお願いします!
ご家庭の状況によっては、必ずしも育児休業を取得する必要がない方や、取得が難しい方など、さまざまな事情があると思います。しかしながら、近年は女性の社会進出が進み、男女が平等に働くことが求められていることと同様に、男性にも育児に対する責任が求められていると感じています。だからこそ、育児休業を取得するのも立派なパパの仕事だと思います。一方で、育児休業を取得することで、職場に負担が生じるのも事実です。自身への戒めも含めてですが、育児休業だけでなく、「子の看護休暇」など含め、自分の育児が一段落した後には、取得させてもらった立場として、これまで以上に仕事で貢献し、次の世代が育児休業を取りやすい環境をつくっていく責任があると考えています。

4名のパパから、それぞれが育児休業を前向きに捉え、実際に経験したからこそ見えてきたリアルな気付きを伺うことができました。長期間の取得に周囲から驚きの声があった一方で、しっかり準備をして職場にも配慮しながら、家庭では全力で育児に向き合っている様子が印象的でした。育児休業を通して父親としての自覚がより一層深まるとともに、その後の働き方や時間の使い方にも変化が生まれているようです。

関連リンク
HIROMAGA【大学紹介】弘前大学職員のお仕事!vol.2(2025.6.19掲載)
HIROMAGA【大学紹介】弘前大学職員のお仕事!vol.1(2020.7.29掲載)
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