弘前大学の現役学生をご紹介する『在学生インタビュー』、第30回は、“先輩に聞く!1年生と4年生の対談インタビュー”と題し、教育学部 養護教諭養成課程の1年生 正木 杏(まさき あん)さんが4年生 齋藤 智香(さいとう ちか)さんへ、大学の授業内容やゼミのこと、弘前での暮らしなど気になることを質問!
また、お二人が養護教諭を目指したきっかけや、今後の展望などについても伺いました。

member今回対談するお二人




正木 杏

正木(まさき) (あん) さん

学年:教育学部 養護教諭養成課程1年
出身:千葉県館山市
趣味:カフェ巡り
所属している部活やサークル:珈琲研究会、SaBoTen、天文同好会COSMO



齋藤 智香

齋藤(さいとう) 智香(ちか) さん

学年:教育学部 養護教諭養成課程4年
出身:青森県弘前市
趣味:バレーボール
所属している部活やサークル:バレーボールサークルD&R

養護教諭と接する中で芽生えた憧れ

— 弘前大学養護教諭養成課程を目指した理由を教えてください。

正木さん:小学生の頃保健給食委員会に入っていて、保健室の先生と関わる機会が多かったんです。その中で、子どもたちに手当てしている姿や、他の先生方と連携しながら学校全体の健康活動に取り組んでいる姿を見て、すごく素敵な職業だな、と思ったのがきっかけです。
その後も中学・高校と保健委員会で活動する中で、学校生活において「健康でいること」がすごく大切だと感じるようになって、養護教諭を志すようになりました。

弘前大学を選んだ理由は、「学ぶ環境」としてすごく整っていると感じたからです。
私、地元が千葉県なんですけど、関東の大学か弘前大学ですごく悩んで。最終的には、弘前大学は実習の機会が多くあるということ、もう一つは総合大学なので、医学部附属病院での臨床実習や医学部の先生から授業を受けられる、というところが決め手になりました。

齋藤さん:私も小学生の頃なんですけど、歯の矯正のことやケガの処置で保健室の先生にお世話になっていて。小・中・高校と先生と親しくしていく中で、子どもだけではなくたくさんの人を笑顔にしている先生の働き方を見て、養護教諭を目指すようになりました。

弘前大学を選んだ理由は、東北にある国立大学の中で唯一、養護教諭養成課程があったからです。他大学とシラバス(講義内容)を比較したときに、実習が多いところにも魅力を感じました。実習が多いと、子どもたちとたくさん触れ合えるかもしれない!と思って。

インタビュー中の齋藤さんと正木さん

— お二人はどの授業が好きですか?

正木さん:私は1年生の後期から始まった「養護学基礎実習」で、身長測定や聴力検査、健康診断についての授業が楽しかったです。前回の授業では身長の測り方をやったんですけど、測るときは必ず柱に頭をつけるとか、ヘアスタイルによって数値に誤差が出る、ということを学びました。私、その時お団子ヘアだったんですけど、お団子ヘアの時と柱に頭をつけて測定した時で5mmくらい差が出てしまって。身長測定ひとつとっても、基本を知ることの大切さを改めて感じました。前期は教養教育がメインだったのですが、後期から専門的な授業が増えて、今までの授業の中で1番養護教諭らしい授業というか。今楽しくなってきて、モチベーションも上がってます!

齋藤さん:私は、養護学の本質について学ぶ「養護学概論」と「養護学実習」です。
まずは学校に関する法律や規則に基づき、養護教諭が学校に配置された背景や、養護教諭の必要性について学びました。その後、「養護とは何か」をクラスみんなで考えて話し合ったり、実際に現場で働く先生方の講演を聞いたりしていく中で、私はこういう養護教諭になりたいんだっていうイメージも持てましたし、思いも強くなりました。

齋藤さんと一緒に学ぶ養護教諭養成課程の皆さん

先輩に聞く!~ 大学の授業内容、ゼミについて ~


ここからは1年生の正木さんが、4年生の齋藤さんに大学の授業内容やゼミのこと、弘前での暮らしなど気になることを質問していきます!



正木さん

保健実習、養護実習、臨床実習などの実習について教えてください。



齋藤さん

3年生の保健実習では、附属中学校と附属特別支援学校に行きました。実際に教壇に立ち、保健の授業をしたり、ホームルームでクラスの子どもたちとコミュニケーションをとりながら実践的に学びます。他にも「母校実習」と言って、母校の中学校または高校へ行く保健実習もあります。

4年生の4月に行う養護実習では、小学校の保健室へ1カ月間配属され、実際に保健室の先生と一緒に健康診断の準備や診断の補助、片付けなどを行います。また、包帯を巻いたりなどの救急処置もやらせていただきました。最初はどうやったらいいか不安だったんですけど、先生のやり方を見て少しずつ覚えていきました。

臨床実習は4年生の前期に医学部附属病院で10日間行います。
病棟実習と外来実習があって、病棟実習では実際に看護師さんとマンツーマンで病棟を周り、入院患者さんの治療や看護について学びます。
外来実習では実際の診察に同席させていただいたり、医学科の学生と一緒にカンファレンスを聞いたりしました。現場で学べる貴重な実習なので、「どんな時に大学病院を受診すればいいですか?」「このケガは皮膚科と整形外科のどちらになりますか?」など疑問に思ったことは先生や看護師さんにどんどん質問しました。この実習で、医療機関の選び方や救急処置の方法などの医学的・看護的知識が身に付いたと思います。
また、小学校~高校生の子どもがいる病棟では、養護教諭としてどんな声がけをすればいいか、退院後もケアが必要な子どもの病気などを学ぶことができました。



正木さん

実習に行って子どもたちと関わる中で意識していることはありますか?



齋藤さん

まずは明るい表情を保つ!というところを意識しています。小学生は実習生にすごく興味を持ってくれる子どもが多いんですけど、高校生は人によってバラつきがあるように感じます。
高校に実習にいった時、ある生徒から「実は、ずっと話してみたかったんだ!」と話しかけらたことがすごく印象に残っていて。やっぱり子どもたちは表情を見ているんだな、と改めて実感しました。



正木さん

ゼミではどんな研究をしていますか。また、ゼミはどんな雰囲気ですか。



齋藤さん

私は原先生(教育保健)のゼミに所属しています。保健科教育・学校保健に関する研究が中心なのですが、原先生は教育学や心理学を学んでいたこともあり、子どもの心理や友人関係に興味がある学生が所属しています。ゼミでは、各々が興味があることを先生に話しながら、卒業論文のテーマや内容を決めていきます。
原先生は太陽のような人で、いつも優しく学生目線で接してくれます。学生への愛情をすごく感じますし、私たちも先生のことが大好きです。
この前、ゼミの休憩時間にサプライズで先生の誕生日をお祝いをしたんです!先生もすごく喜んでくれて。談笑しながらみんなでケーキを食べました。先生との距離が近いゼミですね。


原先生のサプライズ誕生会にて。ゼミのメンバーと

先輩に質問!~ 弘前での暮らしについて ~


正木さん

初歩的な質問なんですが、雪道の歩き方のコツはありますか?
私の地元、千葉も雪は降るんですが、全然積もらない地域で。
受験で弘前を訪れた時、3日間滞在中に2回も転んでいて(笑)沖縄から来ていた受験生もローファーで来てしまったみたいで、ブーツを買うかどうかを話した記憶があります。
県外から来る受験生は、雪道の歩き方や靴で悩んでいる人もいるかもしれないです。



齋藤さん

雪道を歩く靴は、裏がツルツルしてたりヒールがあるものは避けた方が無難かも…
できるだけ靴の裏全体を地面につけて歩くことをおすすめします!



正木さん

わかりました!ありがとうございます。
弘前は春は弘前城の桜まつり、夏はねぷた祭りが有名ですが、冬は何かイベントはありますか?



齋藤さん

「弘前城雪燈篭まつり」があります。雪で作られた綺麗な彫刻や子どもたちが遊べる大きな滑り台とかがあって。すごく楽しいですよ!



正木さん

私、雪だるまも作ったこと無いので、雪楽しみなんですよ。
あと、ご飯を食べるのが好きなので、弘前でおすすめのお店があれば教えてほしいです。



齋藤さん

弘前市はオシャレな飲食店がすごく多いです。
オムライスが美味しい喫茶店や、土手町近辺だとワッフルが人気のカフェもあって。ラーメンもよく食べに行くんですけど、最近大学前に出来たラーメン屋さんが美味しかったです。
食以外だと、市内にあるバッティングセンターとかストラックアウトも好きで良く行きますね。
正木さん、バッティングセンターとかどうですか?



正木さん

ボール、苦手なんです…(笑)
大学前のラーメン屋さん、今度行ってみたいと思います!


おすすめのカフェについて話す齋藤さんと正木さん

— お二人の今後の展望を教えてください。

正木さん:私自身、まだまだ養護教諭としての専門的な知識も学校での実践力も全然不十分なので、今後の大学生活では授業や実習を通して現場の先生方からたくさんの学びを得て、理想の養護教諭になれるように頑張っていきたいです。

齋藤さん:私は青森県の教員採用試験に合格し、来年の春から養護教諭として働き始めます。子どもの気持ちをよく考えて、先生方と協力しながらより良い環境作りができる養護教諭になりたいと思っています。

仲間と共に学びあう環境で再確認した養護教諭の魅力

— 受験生へのメッセージをお願いします。

正木さん:養護教諭に興味がある受験生の方は、高校生のうちから養護の先生にいろいろとお話を聞くといいかもしれません。
弘前大学は教育実習も豊富ですし、先生も優しい方ばかりです。クラスも20人前後と少人数なので、仲間と深く仲良く学べる環境です。また、さまざまなサークル活動があり、複数のサークルに所属する人もいます。私も3つのサークルに入っていて、どれも楽しく活動させていただいています。
弘前での暮らしも最初は不安でしたが、親切な方が多く、安心して暮らせる街だと感じます。四季折々のイベントもあるので、毎日楽しく過ごせるんじゃないかな、と思います。




齋藤さん:将来養護教諭を目指すのであれば、高校の「物理」か「生物」の選択授業では「生物」を選択することをおすすめします。養護教諭の仕事は人体についての基礎知識が必要になるので、「生物」が今後に活きてくると感じています。
私自身なんとなく養護教諭になりたいと思って入学しましたが、みんなと一緒に学ぶ中で、自分のなりたい理想像や養護教諭の魅力を再発見することが出来ました。
養護教諭養成課程の先生方は、実際の現場ではここが大事になるよ、ということを養護教諭の視点に立って考えてくれますし、私たちの疑問に対しても丁寧に答えてくれます。
受験生の皆さんも不安な気持ちもあるかと思いますが、仲間と一緒に学びを深められる場所だと思うので、期待と希望を持って弘前大学を選んでもらえると嬉しいです。




「教師になる」を支援する教職支援室


齋藤さんは、青森県の教員採用試験に見事合格!来年の春から県内の学校で養護教諭として活躍する予定です。教員採用試験では個人面接に一番力を入れ、先生や友達との練習に加え、教職支援室で約1カ月半毎日練習したそうです。
また、教職支援室での小論文対策では、聞き手・読み手により伝わる文章にするための的確なアドバイスが試験に活きたと話してくれました。

教育学部に設置されている教職支援室では、校長経験者の教職キャリア支援コーディネーターが個人面接や小論文の添削、模擬授業の指導、進路相談などに対応し、学生の就職活動をサポートしています。
教員を目指す多くの学生が、教職支援室を活用しています。

弘前大学教育学部
小論文の添削・指導
弘前大学教育学部
模擬授業の指導


Profile

教育学部 養護教諭養成課程
正木 杏さん(1年)・齋藤 智香さん(4年)

先輩に聞く!1年生と4年生の対談インタビュー 。
正木 杏さん:千葉県館山市出身。千葉県立安房高等学校卒業。教育学部 養護教諭養成課程。珈琲研究会、SaBoTen、天文同好会COSMOに所属。
齋藤 智香さん:青森県弘前市出身。青森県立弘前高等学校卒業。教育学部 養護教諭養成課程。バレーボールサークルD&Rに所属。