弘前大学で活躍中の現役学生をご紹介する『在学生インタビュー』、第1回は、平成29年度弘前大学学祭本部実行委員会 委員長を務める 嘉瀬 賢太郎(かせ けんたろう)さんです。今年の学祭の見どころや学祭本部実行委員会のやりがい、教員を目指しての勉強のことなどについて伺いました。
平成29年度 第17回総合文化祭のテーマは『○(えん)』
-今年の総合文化祭のテーマ、見どころについて教えてください。
テーマは、弘大生に積極的に関わってほしいということで、学生から募集、学祭本部員で投票をして決定しました。今回のテーマは「○(えん)」です。漢字にすると「えん」がいろいろあって、熱く燃え上がる炎の「えん」や、「ご“縁”がありますように」の「えん」など、意味付けにすごく広がりがあるということで決まりました。弘大も地域と良いご”縁”ができたらいいのかなと考えています。大抽選会など、地域の方にも参加していただけるイベントもありますよ。
今年の見どころはステージ企画のパフォーマンスショー、芸能人、女装コンテストです。
特に「女装コンテスト」はテーマ募集の時にいっしょに学生から募集したイベントなので、“学生と密着した学祭”という目標のひとつの成果ですね。
参加者はけっこう早い段階から集まっています。みんな女装したいのかな(笑)
学生課の方には毎年「公序良俗に反さない限り基本は何をしてもいい」と言われてるんですが、「女装コンテストは反さないの?」みたいな話もちょっとあがってて。やりすぎないで、ちょうどよくやってくれると助かります、、、(笑)
他にも、模擬店もみんな趣向を凝らしてやってくれてるんで、ぜひ買っていただければと思っています。
学祭本部実行委員会としてのやりがい
ーそもそもなぜ実行委員会に入ったのでしょうか?やりがいは?
高校の文化祭のときに3年生が毎年模擬店を出すのですが、当時クラスの代表をやっていました。もちろん大変だったんですけど、関われるほうが楽しいっていう気持ちが強く残って。1年生の大勧誘会で話を聞いておもしろそうだと思い個別の説明会に行って、という流れで気づいたら本部員みたいな、、、(笑)あとは、やりがいがすごくありそうだなと。学祭本部実行委員会は5つの部局に分かれて活動しています。僕がいる執行部はパンフレット広告のとりまとめや、協賛品をいただいている企業さんとの連絡調整をしているんですが、企業とのやりとりをすることでマナーを身につけられれば、社会に出て行く上で役に立つのではないかと思いました。
学祭当日はすごく忙しいんですが、来場者の方とお話する機会もあって、すごく小さなお子さんが楽しんでいたり、おじいさんおばあさんが「毎年楽しみにしてるよ」と言ってくれたりして、やりがいというか、すごくありがたかったです。
執行部の仕事で企業の方や近隣町内会の方とお話することがあるんですが、大学生の視点だけじゃない視点があるんだと気づかされます。僕たちとしては出来るだけ盛り上げた方が良いと思っていたのですが、近隣住民の方は、盛り上がるのは楽しいからいいけど、違法駐車や駐輪は迷惑だという話もあって。そういうところまでケアしないと、地域に根付いたイベントとしてはまだまだなんだなと感じました。
2年生で引退だとやりたい事をすべてやりきれないところもあるのですが、ちょっとずつ変えていこうという意識を大切に、できるところからやっていってます。
いっしょに活動できるだけで楽しい仲間
ー委員長になろうと思った理由、実行委員会の雰囲気や、今までの活動で成長したなということがあれば教えてください。
実行委員長は執行部にいるメンバーから決めます。僕は先輩の活動を見ていて、委員長はやりがいがありそうだなと思っていました。最終的には話し合いをして委員長に決まりました。
委員長は、町内会長や学生課の方との関わりも多いし、全体会議の仕切りや、当日のシフトを作るのも仕事です。あとは書類の責任者のところに自分の画数の多い名前と長い学科名を書いています(笑)
例え学祭を運営していなかったとしても、今のメンバーでやれてこれたことが本当に楽しくて。大変だ、大変だと言いながら活動するのが一番楽しいのかもしれません(笑)
成長したところは、予定を逆算して立てることや、目上の方への接し方、マナーは成長できたのかなと思います。あとは書類作成力とか、文章校正力とか、、、。1年生は大変ですけど、一度学祭の本番まで経験するとうまく立ち回れるようになって、いろんなことが身に付いていると思いますね。
実験が楽しいと思ってもらえる先生に
ー学業のことも伺います。
弘前大学教育学部 学校教育教員養成課程 初等中等教育専攻 小学校コースを志望した理由と、現在の勉強について教えてください。
僕は教員志望で、親も教員なので、その影響もあったのかなと。弘前大学は小学校コースでも中学校免許もとりやすい、というのを見つけて、県内で近いということもあり志望しました。サブコースは、中学校のころから実験が楽しくて理科が好きだったので、理科を選びました。
2年生からゼミに配属されますが、理科の中でも物理・化学・生物・地学・理科教育学という5つの分野があります。僕は各教科を究めるより、教育方法とか教材の開発をしたくて、理科教育学の佐藤崇之先生に指導をお願いしました。春から週1回のペースで文献を読んで、その内容をまとめて発表するという活動をしています。7月に発表する機会があり、僕は「例えること」、理科の授業で”例え”を使うことで、どう子ども達にうまく教えるか、という論文を読んで発表しました。
教育学部は出身地域もバラバラなので、卒業後地元に戻って教員として働き始めたら、みんなから話を聞くことができればいろいろ参考になるのではないかと思っています。小学校時代の話を聞くだけで、青森じゃそんなイベントないよとか、スキーやスケートは雪国でなければできないとか、、、とにかくいろんな人の話が聞けるのがおもしろいです。
いろいろなことをやってみたい
ー学祭本部実行員会以外にも児童文化研究部KIDS’、フット猿の2つのサークルに所属していますが、活動内容と、どう両立させているのか教えてください。
児童文化研究部KIDS’は、児童館へ月に1回訪問して、ゲーム2つと工作1つを企画して、子どもたちと一緒に遊ぶという活動をベースにしています。1年生のときには、夏休みに人形劇を1つ、台本から作るんですよ。
小学校の教員にもなりたいので、小学生とふれ合える機会はすごく貴重。子ども達に話を聞いてもらう方法など、勉強できてよかったと思います。
フット猿はフットサルをするサークルですが、小4からずっとサッカーをやっていたので、サッカー関係に1つは入りたいと思って入りました。小学校のサッカーチームのコーチもアルバイトでやっています。
両立については正直てんやわんやで(笑)どれかがおろそかになってる感じもありますけど、暇よりだったら忙しいほうが充実を感じられて良いのかなと思っています。出来るだけいろんなことをやりたい。
学祭実行委員会引退後は、できれば接客業のアルバイトもやろうと考えています。教育に関わる塾講師や家庭教師も。
父に言われていたのが、教員になったときに知識が偏っていると子ども達に教えるのも大変だということ。教員になると決めたなら大学生活はそのつもりでがんばれと言われてきたので、いろんなことをがんばってます。
学祭を楽しんでもらって成功させたい
ー最後に総合文化祭のPRをお願いします。
まずは来てもらって楽しんでいただけたら。
受験生は忙しいかもしれないけど、弘大はこんな感じなんだ、学祭楽しそうだな、入りたいな、と思ってもらえるような学祭になればいいな、がんばろうと思います。
地域と学生との密着という目標があるので、感じた意見をそのままダイレクトに伝えてもらえれば嬉しいです。小さなことからでも楽しんでもらえる工夫をしていきたいと思います。
>>平成30年度弘前大学学祭本部実行委員会 副委員長 渡邉 蓮さんインタビュー