卒業生の活躍をご紹介する『卒業生インタビュー』、第6回に登場するのはSakata Seed Chile S.Aで働いている 松浦 圭吾 (まつうら けいご) さんです。
現在の仕事の内容や、大学時代の印象に残っている出来事、今後の展望などを伺いました。
横浜での勤務後、平成30年にはチリに出向
ー今のお仕事について教えてください。
農学生命科学部にいたということで農業関係の企業を受けて、株式会社サカタのタネに就職しました。入社時はサプライチェーン本部 野菜生産課に配属されました。平成30年11月からはチリのSAKATA SEED CHILE S.A.に出向しています。
業務としては、弊社で開発した品種の種子生産部門で、主に野菜種子生産を担当しています。野菜生産課では、生産計画を各生産地へ配分し、種子生産のモニター及び指導を行っていました。出向後は、チリに作付けされる野菜種子生産の計画や契約関係、発注元への報告業務を行っています。
チリに来てからまだまだ日が浅いですが、言葉以外は、想像よりも過ごしやすいと感じています。特に夏の快適さは、横浜とは雲泥の差があります。
一方で、スペイン語には苦労しています。絶対使わないと思っていた、大学時代の第二言語をしっかり学べば良かったと反省しています。
世界の農家に素敵な種子を供給したい
ー仕事をしていて楽しさややりがいを感じるのはどんなときですか?また、今後の展望を教えてください。
種子生産圃場で、ブリーダーから託された品種が見事に着莢(ちゃくきょう)*1している瞬間はたまらないです。
高校時代の部活で味わったような感動を社会人になっても味わえると思わなかったので、とてもうれしく思っています。
今後、まずは出向先のチリに馴染み、現地社員と協力して仕事ができる環境を作りたいです。
そして、チリから各地のサカタのタネを通じて、世界の農家さんに素敵な種子を供給したいです。
*1着莢・・・開花後サヤをつけること
サークルで友人と過ごした時間
ー学生時代について教えてください。大学生活で印象に残っていることはありますか?
正直ゼミに入るまではあまり学業には集中できていませんでした。卒論以外の単位の取得も4年前期までかかったと思います。バレーボールサークルと、友人と立ち上げた鬼ごっこサークルで過ごした時間、大学4年次の学祭でのダンスは最高の時間でした。鬼ごっこは今もしたいですけど、なかなか場所も時間も何よりもメンバーが集まらないので、是非サークルの後輩には全力で鬼ごっこを楽しんでほしいと思います。
アルバイトは運輸業で4年間働かせてもらい、当時のセンター長に指導を受けたことが印象深いです。
自分を変えた熱心なゼミ指導
ー学んだことで印象に残っていることはありますか?
園木和典先生のゼミに入ったことで全てが変わりました。今もかもしれませんが、当時の先生はパワフルかつ一般企業から大学に来られたということもあり、熱心な指導をしてくれました。ゼミ配属まで、のらりくらりと生きてきた私の欠点の指摘、逃げ道の封鎖等、当時の辛い思い出ですが、あの一年半が無ければ就職も今の仕事もなかったと思います。当たり前のことですが、期限と目標を決めて、それに向けて自ら調整して進めていく、ということもできなかったので、そこから叩き込んでもらいました。
つながりを武器に
ー弘前大学での学びや経験が、社会人になって活かされていると感じるのはどんなときですか。
就職試験の作文でも書いたのでよく覚えていますが、当時好きだったアニメの「つながりこそがボクらの武器」という言葉に影響を受け、たくさんの人とつながるような学生生活を送りました。”つながりを武器”にできることが社会人で活きている、かなと。また、活かしていきたいと思います。今は地球の反対側にいますが、助け合える友人ができたことが本当に大きいです。
また、ゼミでの厳しい(あくまで個人的に)時間を乗り切ったこと、社会人としての指導を受けたことで、今があると思います。
色々な会社を知ってチャレンジを!
ー弘大生やこれから大学を目指す受験生へメッセージをお願いします。
社会人になった今でもこんな会社があったのか、と驚くことが多いので、就活のときは、色々な会社を知って、チャレンジして欲しいです。就職活動と聞くとやや億劫になりますが、実際は色々な会社を知ることができるとても楽しい時間だと思います。多いに訛っていても委縮せずに、楽しんでほしいです。
私は、青森から出たいと明確に思ったことはありませんでしたが、横浜で働き、今はチリにいます。学生時代の何がどう活きてくるかわからないので、ねぶた、サークル、研究となんでも全力で楽しんでください!