学ぶ街は、暮らす街でもある。

弘前市は、古くより城下町として繁栄し、今も街並みに歴史と文化が色濃く残る街です。
また、四季折々楽しめるイベントがあり、生産量日本一のりんごの街でもあります。

今回は、弘前大学のある弘前をみなさまにご紹介します。

津軽の四季 街の魅力

弘前大学のある弘前市は、青森県の南西部に位置する、津軽地方の中心都市です。
東に奥羽山脈の八甲田連峰を望み、西に青森県最高峰の岩木山を有し、南には、秋田県にまたがり世界自然遺産に登録されている白神山地が連なる、緑豊かな自然環境に恵まれた地域です。

岩木山
津軽の霊峰岩木山の夕日

観光地としても人気の地域で、日本一とも称される弘前公園の桜はお花見シーズンになると全国各地だけでなく、海外からも多くの人が集まります。夏はねぷたまつり、秋は菊と紅葉まつり、冬は弘前城雪燈籠まつりと、四季のイベントがあるのも魅力のひとつ。

また、弘前は藩政期の社寺建築から明治期の洋風建築まで、東北有数の文化財建造物の残る街です。

弘前公園の桜
弘前の「春」 弘前公園の桜
ねぷたまつり
弘前の「夏」 弘前大学ねぷた
弘前公園の紅葉
弘前の「秋」 弘前公園の紅葉
弘前城雪燈籠まつり
弘前の「冬」 弘前城雪燈籠まつり

城下町 古都弘前

弘前市は、古くより弘前藩の城下町として繁栄してきました。その歴史や文化は現在でも街並みに残っています。

弘前城(弘前公園)の北側に位置する仲町(なかちょう)地区は、侍町の一区画にあたり、江戸時代を通じて重要な役割を果たしてきたところです。弘前市ではこの地区を「弘前市仲町伝統的建造物群保存地区」として保存地区に設定し、その一部は一般公開されています。

なかでも「石場家住宅」は江戸時代中期の建築と推定され、国指定重要文化財に指定されています。かつてお城にワラ工品を納めていた豪商の家で、大きな梁や指物を使用するなど、豪快な構えは津軽地方の数少ない商家の遺構として貴重なものです。現在は酒店になっており、土間から建物の内部を見学することもできます。

石場家住宅
国指定重要文化財 石場家住宅

東京ドーム約2個分の敷地がある保存地区は、往時の地割りをよく踏襲しているほか、道路沿いに連続するサワラの生垣、点在する門や板塀、前庭の樹木が独特の景観を生みだし、前庭の奥に建つ木造真壁造の主屋とともに城下町の雰囲気を残し、散策するだけでまるで江戸時代に迷い込んだ気分が味わえるスポットです。

旧伊東家住宅
江戸時代の中級武士の居宅の様子を伝える旧伊東家住宅
武家屋敷(サワラの生垣)
武家屋敷街の景観を伝えるサワラの生垣

気品と静寂 禅林街

城下町弘前には、お城を囲むように神社や仏閣が建てられています。

弘前城の南西側には、「禅林街」と呼ばれる寺町があり、津軽一円から主要な曹洞宗の寺院を集めた一角です。同じエリアに曹洞宗の寺院が33軒集まる、全国でも珍しい場所。弘前藩2代目藩主の津軽信枚が弘前城の南西の砦とするのと同時に、領内の宗教文化の統一を図るために集められた、と言われています。

禅林街の一直線に続く参道の両側には、林のように寺院が建ち並び、参道の一番奥に鎮座する長勝寺は、本堂や三門など、境内には9棟の重要文化財があります。津軽家の菩提寺として1528年に鰺ヶ沢町に創建されましたが、1610年弘前城築城に伴い、現在の場所へ移転しました。

禅林街(禅林三十三ヶ寺)
禅林街(禅林三十三ヶ寺)

禅林街にある寺院のなかには、座禅体験ができるところも。座禅体験の光景は、JR東日本のCM撮影にも使われました。

禅林街は、弘前大学からも徒歩約30分で行けるパワースポット。江戸時代初期の城下町の情景を今に伝える禅林街は、心も体もリフレッシュしたいときにオススメです。

太平山 長勝寺
太平山 長勝寺
長勝寺まで続く並木道
長勝寺まで続く並木道

和と洋の融合 アートな街

弘前市内には武家屋敷をはじめとした江戸時代の面影を色濃く残す建物が数多く残る一方で、明治維新後の文明開化の時代に建てられた洋風建造物も数多く残り、カフェや雑貨店として活用されています。

弘前大学文京町キャンパス内にある「旧制弘前高等学校外国人教師館」もそのひとつで、現在はカフェに。弘大カフェとして、学生はお得に利用できるほか、レトロモダンな館内で美味しいコーヒーを飲みながらほっと一息つける場所になっています。

弘大カフェ
弘大カフェ 成田専蔵珈琲店
弘大カフェ内観
洋館の雰囲気に合うようにデザインされた内観
紅の夢「タルトタタン」
弘前大学育成品種「紅の夢」のタルトタタン

同じく明治・大正時代の建造物であり、かつて酒造工場として使用されていた吉野町煉瓦倉庫は、2020年に「弘前れんが倉庫美術館」として生まれ変わりました。弘前大学からは1キロほどで、徒歩圏内にあります。現代美術館として様々な展覧会が行われるほか、弘前市出身のアーティスト・奈良美智さんの彫刻作品『A to Z Memorial Dog』の展示も。館内に併設されたライブラリーは、Wi-Fiも利用でき、調べものや勉強のためのワークスペースとして活用できます。

弘前れんが倉庫美術館外観
弘前れんが倉庫美術館
弘前れんが倉庫美術館図書館
弘前れんが倉庫美術館ライブラリー

りんごの街 新品種の開発

弘前市は、りんごの産地としても有名です。
りんごの生産量日本一を誇る青森県。その県産りんごの4割が弘前市で生産され、年間約16万tのりんごが収穫されています
そんなりんごの街・弘前には、市内の至る所にりんごが隠れています。

りんご畑はもちろん、りんごのポストや、りんごのカーブミラー、マンホールの蓋にもりんごが。弘前アップルパイガイドマップも発行されているほど、りんごスイーツも充実していて、市内40店舗以上でアップルパイを食べることができます。

りんごのポスト
りんごのポスト
りんごのマンホール
りんごのマンホール

りんごをテーマとした「弘前市りんご公園」は、園内に様々な種類のりんごが植えられ、秋には収穫体験もできる場所。また、敷地内にある「弘前シードル工房kimori」は、人工炭酸を使用せず、発酵時に発生する天然ガスを使用した、国内でも珍しい天然発砲のシードルを醸造しています。

弘前シードル工房kimori
弘前シードル工房kimori
弘前シードル工房kimori
醸造所は見学や試飲も可能
りんご畑
りんごの収穫体験

そんなりんごの街にある弘前大学でも、りんごの育種研究が行われています。これまでに「こうこう」や「紅の夢」など6つの品種が登録されています。近年では、果皮が黄色でたっぷり入った蜜が雪の結晶のような模様を描く「きみと」、果肉が毎年美しい紅色に着色し生食できる赤肉品種「美紅(みく)」の人気が高まっています。

紅の夢
果肉まで赤いりんご「紅の夢」
新品種
「美紅(みく)」(左)と「きみと」(右)

弘大のロケーション 

これまで紹介してきたスポットは、弘前大学からも半径約3キロ以内のエリアにあり、気軽に散策できる場所です。そのほかにもレトロ&モダンな建物、オシャレなお店や美味しいお店など、まだまだ魅力的なスポットが弘前にはたくさんあります。

また、観光スポットだけではなく、病院、ショッピングセンターなど、弘前大学近くには生活に必要な機能も揃っています。

弘前は歴史と伝統のある、文化の香り高い街。
県庁所在地ではない地方都市名を冠する国立総合大学は、本学が唯一。
弘前は本学を含めて6つの大学を擁する学園都市でもあります。
弘前に住んでみてわかる、気取らない親しみやすさ、地元出身でない人のなじみやすさ、治安の良さ。

「学ぶ街は、暮らす街でもある」

石場家住宅
石場家住宅
吉井酒造倉庫
吉井酒造倉庫
禅林街
禅林街
りんご畑
りんご畑

少しでも弘前での生活をイメージいただけましたか?
みなさんが次のステージに進むきっかけになれば幸いです。
弘前での暮らしぶりのイメージを膨らませてみてください。

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