弘前大学には5学部8大学院研究科の多種多様な研究室があります。

「研究室探訪」シリーズでは、個性豊かな研究室をご紹介!

どんな先生がいて、どんな研究・教育が行われているのか、
先生と研究室に所属する弘大生に教えてもらいましょう!

第12回は 理工学部 錯体化学研究室です。

理工学部 錯体化学研究室(太田俊助教)

先生から研究室の紹介

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
太田先生

私たちの研究室では主に錯体と呼ばれる物質の研究をしています。錯体とは、金属イオンにさまざまな物質が配位結合することによって生じる物質です。高校化学では、錯イオンや錯塩等の名前で登場しているので、聞いたことがあるかもしれません。錯体の種類は多種多様ですが、私たちは「環境・エネルギー問題の解決に貢献できる錯体」をターゲットに研究に取り組んでいます。
学生さんは、初めにざっくりと決めたコンセプトを起点に、自由に研究に取り組んでくれています。本当に皆さん自由な発想で実験を行うので、日々、私の想像を超越する成果が生み出されており、驚かされています。
学部卒業後は大学院へ進学し、そのまま私たちの研究室で修士号取得に向けて研究を行うケースが最も多いです。修士課程終了後は化学関係企業へ就職しています。当初、B to B的な化学系企業への就職を想定していましたが、意外にも消費者よりの化学系メーカーを就職先として選んでくる学生さんが多く、こちらでも私の想像を超えられてしまっています。
というわけで、私たちの研究室は、常に私が学生さんたちのパワーに驚かされて、飽きることなくおもしろおかしく日々すごしている研究室です。

研究室選びのポイント!

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
大学院博士前期課程2年
齊藤さん

私は研究室の雰囲気を重視して研究室を選びました。化学の実験はその実験に合わせて様々な操作を行います。そのため、初めて使う試薬や実験器具などの扱い方は先輩などに教えてもらったり、逆に他の人に教えたりすることが必要になります。研究室見学で先輩後輩、先生まで分け隔てなく和気あいあいと実験やその他の活動を行なっている様子を見て、私もこんな雰囲気で研究をしたい!と思い、希望しました。その研究室ごとに、黙々と実験をこなしていく職人気質の人が多かったり、わいわい話しながら実験している人が多かったりとそれぞれ雰囲気があるので、見学できるときに積極的に自分の肌で感じて、合うかな〜?と考えてみるといいと思います!

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
大学院博士前期課程2年
山口さん

一番理想的なのは、「自分がやりたい事は何か」「将来どういう自分になりたいか」を考えて、それに必要な要素を持っている研究室を選ぶ事だと思いますが、全員が全員できることではないと思うので、手始めとして自分が研究室に求める要素を書き出してその中で優先順を付けることから始めてみるのをおすすめします!

こんな楽しみもある、研究室生活

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
齊藤さん

待ち時間が長い実験や1日の終わりなど、手の空いた人同士でトランプや将棋、ボードゲームなど、雑談だけに留まらないいろいろなコミュニケーションをしています。一時期は早押しクイズやぷよぷよのブームがあり、結構しっかりと極めようという人も居て、研究室が湧き立っていました。そんな遊びを通して研究室の先輩後輩の仲が深まり、研究の進め方や実験のやり方などを気軽に相談しやすい雰囲気が高まっているかなと感じています。

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
山口さん

研究室にいるからといって研究についてばかり話しているわけでもなく、うちの研究室では誕生日を祝ったり、登山やドライブに行ったりしています。頻繁に雑談等しているため、研究室は比較的賑やかだと思います。

撮影の思い出

理工学部物質創成化学科では化学の幅広い分野で最先端の研究を行っています。
その中で錯体化学研究室は、金属に非共有電子対を持つ分子等が配位結合してできた「錯体」を研究する錯体化学が専門分野です。

具体的には、人体に悪影響をもたらす物質を吸着する錯体や、廃棄物を発生しない反応を触媒する錯体の開発などを行っています。

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室

今回の撮影では、たくさんの研究室メンバーが出演!
まず、リポーター役を務めたのは学部4年の坂本さん(左)と大学院博士前期課程1年の村上さん(右)。

錯体化学研究室ではTwitterで積極的に情報発信をしていますので、研究室に興味をもった方はぜひそちらをフォローしてください!

太田 錯体化学研究室@弘前大学 Twitter

研究室へ移動したところ、大学院博士前期課程1年の畠山さんが出迎えてくれました。

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
錯体を作る様子を紹介してくれた畠山さん
弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
緑色の溶液の色が変化するそうですが…!?

続いて実験の様子を紹介してくれたのは学部4年の及川さん。

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
まず見せてくれたのは触媒反応の準備の様子
弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
窒素で満たされたグローブボックスで作業します
弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
及川さん「反応を行い、きれいにした固体にブラックライトを当てると光る様子を見ることができます」

果たして無事に光るでしょうか…?
また、動画では他にも実験の様子を紹介していますので、ぜひご覧ください!

と、ここで村上さんと学部4年の木村さんから「みんなが毎日取り組んでいる実験って、何の役に立つんだろう?」との疑問が。
こちらの研究室での研究は、同じような実験を条件を変えながら繰り返し行う基礎研究。ひょっとすると地味に見えちゃうかも…
そんな疑問に答えるべく立ち上がったのは彼らの先輩である大学院博士前期課程2年の山口さん(左)と齊藤さん(右)。頼れるオーラを感じますが…!?

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室

また、太田先生もご登場。基礎研究の重要性について教えていただきました。

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室

動画の最後では、メンバー全員で集まって「研究室の魅力」「研究室生活」について語っていただきました!

研究室で太田先生のことをある呼び方で呼ばれていることが気になり、これからはそう呼んでみようと大学院博士前期課程1年の川原さんが手を挙げて呼んでみますが…なぜか全員がズッコケる展開に。
ぜひ動画をご覧ください!

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室
弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室

ここで撮影終了です!お疲れさまでした!
この研究室の和気あいあいとした雰囲気、伝わりましたか?
楽しく研究してみたい方は、ぜひ錯体化学研究室へ!

弘前大学研究室探訪_理工学部太田研究室

錯体化学研究室(太田俊助教)をもっと詳しく知りたい人へ

■弘前大学研究者総覧ページ 太田俊助教
 https://hue2.jm.hirosaki-u.ac.jp/html/200001029_ja.html

■錯体化学研究室紹介ページ
 http://www.st.hirosaki-u.ac.jp/~shunohta/