弘前大学には5学部8大学院研究科の多種多様な研究室があります。
「研究室探訪」シリーズでは、個性豊かな研究室をご紹介!
どんな先生がいて、どんな研究・教育が行われているのか、
先生と研究室に所属する弘大生に教えてもらいましょう!
第22回は理工学部 代数学研究室です。
理工学部 数物科学科 数理科学コース 代数学研究室(川﨑 菜穂 助教)
先生から研究室の紹介

私は「多重ゼータ値」と呼ばれる様々な級数たちの代数的構造を、代数学・解析学・組合わせ論といった様々な手法を用いて研究しています。このように多重ゼータ値は様々な分野と関連するので、私の研究室の学生には分野の分け隔てなく自由に好きな専門書を選んで勉強してもらっています。実際には、学生が専門書を読んで理解し、自分の言葉で再構築した上で研究室のメンバーに説明するというセミナーを行っています。
セミナーでは聴講者も気軽に質問や議論をすることによって、発表者が新たに気付きを得たり、皆が主体的に理解を深めたりしています。そして、セミナーを通して見つけたお気に入りの定理を中心に卒業論文を執筆します。
みなさんもお気に入りの定理を見つけませんか?
研究室選びのポイント!

佐田さん
私が川﨑研究室を選んだ理由は、リーマン・ゼータ関数と呼ばれる無限級数の収束値(=「ゼータ値」)に興味を持っていたことです。高校の数学の授業で初めてその存在を知り、大学ではさらに深く学びたいと考えていました。川﨑先生のご専門である「多重ゼータ値」は、まさにその興味と直結するテーマであり、先生の指導の下、現在も関連する研究や考察を続けています。
自身の興味を原点に選んだ研究室であるため、学ぶほどにその魅力に引き込まれています。研究論文の精読やゼミでの議論を重ねる中で、新たな視点やアイデアが生まれる瞬間に研究の楽しさを感じます。興味を原動力とした取り組みは、モチベーションを高め、持続させるうえで非常に重要だと思います。
こんな楽しみもある、研究室生活

佐々木さん
ゼミの前に雑談をしたり、ボードゲームやテレビゲームを楽しんだりなど、賑やかな研究室だと思います。1番の思い出は、先生と大学院の先輩が弘前で人気なカフェのクレープを買ってきてくださって、ゼミの前にみんなで食べたことです。本当に研究室なのかと疑うくらい居心地がよく、毎週のゼミを楽しみにしています。先生や学生全員で、いろいろなコミュニケーションを取っているからこそ、分からないことがあっても相談しやすい環境なので、スムーズにゼミを行うことができます。
撮影の思い出
数学の3大分野といわれる「代数学」「解析学」「幾何学」。
その中でも理工学部代数学研究室では、特に「組合せ」を使った研究を行っています。
高校でも勉強した「組合せ」ですが、大学ではどのような研究を行うのでしょうか?

演習室に入るとホワイトボードにたくさんの数式が!
研究室のみなさんがそれぞれ研究している数式がびっしりと書いてあります。
難しそうに見えますが、高校数学からのつながりがあり、その知識を生かして応用的な研究を行っています。


続いて、授業形式で研究内容を詳しく教えていただきました。
詳しい研究内容は、ぜひ動画をチェックしてみてください!


動画後半では、弘前大学を選んだ理由や研究室で思い出に残っているエピソードについて語っていただきました。
大学院進学を考えている学生へ、川﨑先生、そして研究室の先輩からのメッセージもいただきました。
熱いエールをぜひ動画でご覧ください!

ここで撮影終了です!
日常生活の中でも、数学が生かされていることはたくさんあります。
そんな数学の研究に興味を持った方は、温かい雰囲気で愉快な先生や先輩方が待っているので、ぜひ代数学研究室へお越しください!

代数学研究室(川﨑 菜穂 助教)をもっと詳しく知りたい人へ
■弘前大学研究者総覧ページ 川﨑 菜穂 助教
https://hue2.jm.hirosaki-u.ac.jp/html/200001764_ja.html