弘前大学で活躍中の現役学生をご紹介する『在学生インタビュー』、第9回は、新入生特集2018でお送りします!
新入生特集2018 第2回目は人文社会科学部1年次の2人。
北海道出身の鎌田 翔至(かまだ しょうい)さん、青森県出身の今村 星(いまむら あかり)さんに、受験勉強のことや今の弘前大学での学生生活について伺いました。

やりたいことを見つけたきっかけ

—志望動機を教えてください。

鎌田さん:僕はセンター試験の結果と、北海道からあまり出たことがなかったので、一歩青森に、と思い弘前大学を志望しました。高校に弘前大学出身の先生がいて「弘大いいとこだぞ!」と言ってくれたこともきっかけです。歴史が好きなので、弘前には城がある、というのもポイントでした(笑)
社会経営過程を志望したのは、“地域おこし”に興味があって、「地域行動コース」が自分に合っていると思ったからです。高校1年生のときに、スーパー公務員と呼ばれている木村俊昭さん、小樽を観光都市にすることに尽力された方の講演会がありました。木村さん本人がとても魅力的で情熱のある方で、そんな方が真剣になってやっていることというのはきっとおもしろいんだろうと思い、地域おこしに興味を持ちました。地元が網走市で、過疎化・少子高齢化が進んでいることもあって、地元に何かしたいという気持ちがあります。

今村さん:私は弘前大学には後期で合格しました。弘大を志望したのは地元というところが大きかったです。
課程は、文学に興味があったので文化創生を志望しました。ずっと読書が好きなんですが、中学3年生の頃に村上春樹さんの「ノルウェイの森」を読んですごく感動したんです!物語というよりも、言葉遣い、表現がすごいなと思って。人の心をぐっと掴むものって何なんだろうと考え始めました。そこから文学に興味を持ちました。

弘前大学人文社会科学部1年
左から鎌田さん、今村さん

得意を伸ばす!文系の勉強法

ー受験勉強で意識していたことはありますか?

鎌田さん:僕は前期試験の国語選択で受験しました。
勉強を本格的に始めたのは、高校2年の終わりくらい。僕は数学が全然できなくて、、、。得意分野で安定して高得点をとれるような状態を目指していました。意識していたのは、落とせない問題で落とさないこと。例えば,理科は生物基礎と地学基礎を選択していましたが、その両方の基礎科目では失点をなるべく0にしようと思っていました。あとは、とにかく暗記物を頭に叩き込もうと思って、英語の単語帳は2年の夏から隙間時間を使ってひたすら暗記していました。古文単語帳も。数学以外の教科を全体で伸ばした感じです。結果としてはそれがうまくいきました。

今村さん:センター試験は、とりあえず演習したもん勝ちだと思います。特に英語は読めばスピードが上がるので、読んで読んで読みまくりました。それと、間違い直しに解く時間の2倍くらいの時間をかけていました。次に解くときには回答が埋まっていくので、どんどん穴を埋めていくイメージでやっていました。
前期試験が終わった時点で、高校で後期の対策として小論文の添削が始まりました。私は問題に対して全部を書くのではなくて、序論・本論・結論の決まった型を覚えて、あとは問題の意図を汲み取ることを練習しました。ポイントポイントを押さえて。読書好きの友だちと、その本についての感想を言い合うことが楽しくて、週に2・3冊本を読んでいた時期もあったので、その経験も活きたかもしれません。自分の考え方みたいなものが形成されていました。

ー勉強習慣というところではどうでしょうか?
 部活動などの引退時期や、気をつけていたことなどがあれば教えてください。

鎌田さん:部活はソフトテニス部で部長をしていて、引退は6月から7月くらいだったと思います。部員のおかげで全道大会に進出できて、例年に比べると少し引退時期は伸びました。夏休み前までは学校祭の実行委員会の活動もしました。
普段は部活と勉強以外に集中力を使わないことを頑張っていて。1日のルーティーンを決めて生活していました。ずっと何かを考えているということがないように、習慣化できることは習慣化して。抜くときは抜く、やるときはやる、と。

今村さん:私は小学校からずっとバレーボール部で、引退は6月だったんですが、7月にはビーチバレーの大会に出て。傍らにいつもバレーボール、みたいな生活をしていましたが、9月に部活に来ません宣言をして、勉強に力を入れていきました。12月にはもう本気で。
ただ、私は全然集中力が続かなくて。どんな勉強法があるかなと思った時に、30分でも1時間でも決めた時間だけ短く集中しようと思ってやってみました。どれだけ中途半端でも一回やめて、5分間息抜きして。中途半端のほうが早く勉強に戻りたいと思えるので、短く区切って勉強を続けていました。

弘前大学人文社会科学部1年

高校までとは違う、大学での学び

ー大学の授業はどうですか?

鎌田さん:専門教育科目で『社会学入門』を履修していて、楽しいです。オムニバス*1なんですけど、全部おもしろくて。“認知地図”がテーマだった回では、頭の中で考えている地図と実際の地図がどれだけずれていて、自分は頭の中で地図を作るときに、何を目安に作ってるのかという内容でした。実際に弘前の地図を書いてみましたが、ぐちゃぐちゃになってしまって驚きました。“制度”についての授業では、男の人は別にスカートを履いてもいい訳であって、スカートをはかないのは制度があるから、という導入が印象に残っています。

今村さん:私は教養教育科目の心理学の授業を履修していて、それが一週間の一番の楽しみです。内容は幅広いんですけど、私が一番おもしろいと思ったのは恋愛の心理学です。遠距離のカップルについてとか、失恋した後の心の動きとか。身近過ぎて学問的に分析されるとうわあ、、、っとなるんですけど(笑)すごくおもしろかったです。偏見や差別についての回も印象深かったです。

*1 オムニバス:複数の講師が1回ずつ、もしくは複数回登壇する形式で実施される講義。

弘前大学人文社会科学部1年

複数の活動を掛け持ち!やりたいことは全部やってみる

ーサークル活動など、学生生活についてはどうですか?

鎌田くん:「やわラボ*2」にはほぼ毎回参加しています。最近よく、コラーニングスペースHLS弘前さんのイベントにも参加していて、社会人と繋がれる場所や機会があるのはすごくいいなと思ってます。
あとは、いろいろサークルに所属しているんですが、この前は地域活動団体Smoothieの活動で、深浦に行ってきました。観光みたいになっちゃいましたけど、楽しかったです。それと援農サークルのTEAM DANBURIにも所属していて、一度りんごの摘花作業に行きました。
メインの活動としては田舎館村のインターンをやっています。インターンは5月から来年の2月まで、報告会をして終了です。ポスターが目についてというのと、『地域課題解決論』という科目を担当している先生に紹介されて、やるからには早い内にと参加を決めました。もう一人、同じ人文社会科学部の先輩が参加していて、初対面では全く知らなかったんですけど、実はSmoothieのメンバーだったということで驚きました(笑)ミッションは「地域の困ったを解決する村民便利帳の作成」です。弘前に「市民便利帳」という行政情報をまとめたような冊子があって、地域の方が困ったなと思ったときに、ぱっと開いてどこに連絡すればいいのかわかる。そのような便利帳を田舎館でも作ろうとしています。

*2 やわラボ:学生と社会人が自由に話し合える場。コラボ弘大にて開催している。現弘前市長櫻田宏氏が発起人の一人。

弘前大学人文社会科学部1年
田舎館のインターン、第2田んぼアート会場での作業。

今村さん:メインで活動しているのはバレー部です。ひまわりサークルにも所属していて、弘大の附属病院に入院してるお子さんと遊ぶという活動もしています。お子さんはすごくかわいくて、楽しいです。
その他に、高校のときに所属していたNPO法人の「あおもり若者プロジェクト クリエイト(以下 クリエイト)」に大学生スタッフとして参加しています。
クリエイトは商店主・地元学生・高校生が三位一体となって青森駅周辺の商店街を拠点にまちづくりをしていくことを目的に、高校生向けに、「クリエイトまち塾」を展開しています。まちづくりに関する講義や実践をする教育プログラムです。私たち大学生スタッフは月1で集まって、年間の計画などを考えています。
私は高校1年生のときにクリエイトまち塾に参加していた友だちの話を聞いて「なにそれ楽しそう!」と思って、参加しました。高校生活に刺激がほしくて。青森をよくしたいという気持ちで始めたわけではなかったんですが、最終的には青森をすごく好きになったので、この良さをいろんな人に知ってほしいです。

弘前大学人文社会科学部1年
2016年度の成果発表会の様子。今村さんは当時高校2年生

高校生活も大切に

ー最後に受験生へメッセージをお願いします。

今村さん:私は第2志望の大学だったので、最初、ここにいる予定じゃなかったんだけどな、という気持ちはやっぱりありました。でも、今は友だちもできてきて、周りに支えられているし、勉強も楽しいし、好きな授業もたくさんあるし、充実しています。自分が行きたいところを目指すのは経験としては大切だと思いますけど、落ちたからって悲観的になることもない。結局“どこに行くか”よりも“自分がどうやって過ごすか”だと思うので、最初から落ちることを考えて勉強しちゃだめだけど、そういう考え方もあるから、と言いたいです。不本意な結果になったとしても、あんまりこだわりすぎないで。自分の過ごし方次第です。

鎌田さん:道民はとりあえず、北海道から出るべきだなと思いました。一歩出てみないとわからないことが多かったり、例えば街と街の物理的な距離感とか、北海道は広すぎて、他の県の感覚を道民は全然わかっていないので、ぜひ北海道から出てみてほしいと思います。
高校生のみなさんへは、とりあえず学校を休まないことだけは頑張ってください。何があっても学校に行くというのが大事だと思いますね。

今村さん:高校で毎日同じ教室に集まって当たり前に顔を合わせることは全然当たり前じゃないので、勉強とは関係ないですけど、そういう時間も大事にしてほしいと思います。

弘前大学人文社会科学部1年

2人からのお知らせ

鎌田さん:田舎館村で8月25日、26日に「いちごフェスタ」があります。また、7月中旬から8月中旬までが田んぼアートの見頃です。ぜひお越しください!

今村さん:青森の高校生のみなさん、クリエイトまち塾で待ってまーす*^o^*

◇「田舎館村田んぼアート」オフィシャルサイトはこちら
 「いちごフェスタ2018」のお知らせはこちら(田舎館村ホームページ)※終了しました
◇「NPO法人あおもり若者プロジェクト クリエイト」ホームページはこちら

田舎館たんぼアートオリジナルTシャツ
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クリエイトでの活動の様子。カヤックで川下り
クリエイトでの活動の様子。カヤックで川下り