弘前大学で活躍中の現役学生をご紹介する『在学生インタビュー』、第15回は、毎年3月にリユース市を開催し、環境活動に取り組む環境サークルわどわの代表 川原 優輝(かわはら ゆうき)さんです。リユース市とはどういったイベントなのか、サークル活動の内容や今後やっていきたいことについて伺いました。

“化学”を勉強していきたい

ー弘前大学理工学部物質創成化学科を志望した理由を教えてください。
また、大学の授業はどうですか?

中学生のときから理科の科目に興味があって、高校で理系に進んで勉強していくうちに“化学”をもっと勉強していきたいと思い、弘前大学の物質創成化学科を志望しました。
オープンキャンパスに参加していなくて、受験も北海道の札幌会場で受けたので、弘前には合格後、新入生サポートセンターで家を決めるときに初めて来ました。
大学では、授業を受けるだけでは足りないと思うので、自分からどんどん勉強していこうという姿勢が大事なんだなと感じています。自分の興味のある分野も少しずつ増えてきました。僕は高校のときから変わらず“有機化学”に一番興味を持っています。”有機化学”は炭素原子を骨格とした“有機化合物”について研究する分野です。“有機化合物”に含まれる元素の種類はごく限られているのに、炭素原子の結合の仕方の違いで、すごく多くの種類の物質が知られていて、そこにおもしろさを感じて勉強していきたいと思ってます。

インタビュー中の写真

何事も挑戦。1年生でサークル長に

ー環境サークルわどわに入った経緯を教えてください。また、1年生のうちから代表をやられているのはなぜなのでしょうか?

サークルの紹介冊子を一通り見て、感覚的にここだと思って見学に行きました。ボランティア活動に興味があったんですが、高校までは携わる機会がなく。ボランティア関係のサークルはいろいろありましたが、僕はその中でも環境系の活動が自分に合っているんじゃないかと思って、環境サークルわどわに入りました。
今の先輩はみんなサークルや部活をかけもちしていたので、代表の役割が下にまわってきたんですが、せっかく話をもらったので、何事も挑戦だと思ってやることにしました。僕は高校以前に人前に出てどうこうということはしてこなかったので、いい経験になると思って。全部で15人くらいのサークルです。

キャンパス周辺のゴミ拾いの様子
弘前大学文京町キャンパス周辺のゴミ拾い

リユース促進の活動に取り組む

ー「わどわ」の名前の由来を教えてください。どういった活動をするサークルなのですか?

津軽弁で「私たち」は「わんど」と言います。再利用の促進活動に取り組むことで生まれる輪、人と人のつながりの輪、そんな「私たちの輪=わんどのわ」を大切にしていきたいという想いをこめて、「わどわ」という名前になったそうです。

メインの活動は3月末に行う“リユース市”で、日常的には大学周辺のゴミ拾いや古着の回収、不要になった紙を使ってのメモ帳作成などの活動をしています。ゴミ拾いは雪が降るまで、文京キャンパスの周りで行っています。週に1回か、2週間に1回くらいのペースで実施していました。古着の回収は年間通して大学会館の2階に回収ボックスを設置しています。学生だけでなく、教職員のみなさんにも利用していただきたいです。メモ帳は作って学食などに置いていて、誰でも自由に使っていただけます。僕は実際に誰かにもらわれていく瞬間は見たことがないんですが、気づいたらなくなっているので、誰かの役に立っているんだと思っています。

休日にみんなで食事に行くこともありますし、12月には親睦を深めるため、バンガローを借りての合宿も行っていて、みんなでわいわいするのも楽しいです。

わどわでのレクリエーションの様子
環境活動以外のレクリエーションも盛ん

年に1回の一大イベント「リユース市」

ーリユース市はどのようなイベントなのでしょうか?

リユース市では弘前大学の卒業生から提供いただいた家具・家電を基本的に無料で提供しています。一部の大型家電は有料です。
年末から計画を練り始め、2月の後半から3月の上旬にかけて、物品を提供してくれる卒業生の家にリヤカーを引いて回収に行きます。冷蔵庫や洗濯機などの大きい荷物になると、それだけでリヤカーがいっぱいになってしまって、何往復かしたこともありました。
物品を提供いただく数は、今年は去年より少なかったみたいなんですけど、先輩の話を聞く限りでは年々増えてきているようです。ポスターを各学部に掲示、わどわのHPやTwitterで告知して提供を募っています。集まった物品はわどわのホームページで事前の購入申込みを受け付けています。家電系のものは事前申込みでだいたいはけてしまうので、狙いたい人はホームページをチェックしてくれればいいですね。

リユース市は、今年は3月20日、21日の2日間で開催しました。1日目は始まる前から並んでいる人がいて、スタート20分くらいで一気に物が無くなりました。来てくれたのは、近くの下宿の大家さんや管理人さんが多かったですね。在学生や、親御さんといっしょに来ている新入生も見かけました。最終的に2品を残してほぼ全ての物品がなくなりました。

リユース市を通して、物品を提供してくれる卒業生で、物の処分に困っていた方から感謝されたり、物品を受け取る方からも、新しく買うにはお金がどうしてもかさむところを、無料で手に入れられるのはすごく助かっていると言っていただいたりしたことは、とても嬉しかったです。

リユース市の様子
リユース市の様子。開始30分で既に大半の物品がなくなっている

新しい活動も考えていきたい

ーこれからどのように活動していきたいですか?

今後は、環境系のサークルなので、地域の環境系のイベントにも積極的に参加して、自分たちでもオリジナルの活動を考えてやっていきたいと思っています。先輩から、以前青森市のねぶた祭りの開催前に実施される道路の清掃活動に参加したという話も聞いたので、それに参加してみるのはどうかという話も出ていました。

わどわ集合写真(リユース市)
平成31年3月実施のリユース市での集合写真。

物を捨てずに人から人へ。活動を通してリユースの意義を感じる

ー最後に新入生や受験生へ向けてメッセージをお願いします。

リユース市ではいろいろな人から物を集めて、また次の人へという循環の流れを体験できます。わどわの活動は、地域の方と話す機会もあって、学生のうちにできる経験としては貴重で、これからいろいろな形で活かしていけるような活動だと感じています。
これから入る部活やサークルを考える人には、わどわは大学関係の方だけでなく、地域の方とも接する機会があるサークルだということも、推していきたいですね。
物品を運ぶのにも人出が必要なので、少しでも興味を持ったなら、来ていただけると嬉しいです。また、わどわではホームページとTwitterを運用しているので、広報をやってみたいなという方も大歓迎です。

ボランティア活動に興味を持っている方、興味を持っていなくても、何かやってみようと思っている方、ぜひ環境サークルわどわに来てみてください。

プロフィール写真
大学会館2階、古着の回収ボックスの前にて。

◇環境サークルわどわのホームページはこちら。 Twitterでも情報発信中!

Profile

理工学部物質創成化学科2年生
川原 優輝さん

環境サークルわどわ 代表 。
北海道樺戸郡新十津川町出身。北海道滝川高等学校を卒業後、平成30年4月に弘前大学理工学部物質創成化学科へ入学。環境サークルわどわに所属し、1年生のうちから代表を努めている。