大学生活といえば、勉強、研究、サークル活動など大学での活動はもちろん、アルバイトなど、学外での活動も醍醐味の一つではないでしょうか?
今回は弘大生のアルバイト事情を特集します。
「どんなアルバイトがあるの?」「勉強と両立するコツは?」などなど、みなさんの疑問に応えるべく、現役弘大生に話を聞いてみました。

働いてみてわかった!アルバイトを通じて得たものとは?

農学生命科学部3年 津村 隆宏さん

アルバイト先:弘前大学附属図書館(本館)
弘前大学附属図書館は弘前大学構内にあり、学外の方も利用可能です。現在約82万冊の図書と24,000種類の雑誌を所蔵し、電子ジャーナル約7,200誌や電子ブック約5,200点の閲読ができます。

農学生命科学部3年 津村 隆宏さん

― どのようにアルバイトを見つけましたか?

部活の先輩から聞いて、弘大生協ホームページを見ました。その後面接をしていただきました。(長期アルバイトの募集は年1回(2月頃)行われます。)

― このアルバイトを選んだ理由は?

学校の敷地内で、住んでいるところからも近いので通勤時間が短いということと、定時で帰れるアルバイトだったからです。

― アルバイトの頻度や1回あたりの時間は?

週3回、平日/16時30分~22時 休日/9時30分~17時15分

― 仕事内容は?

カウンターでの貸出・返却業務、利用者の受付、返却された本の配架作業。時間がある時に書架整理をします。

本の配架作業
本の配架作業の様子

― このアルバイトをしてよかったことは?

弘前大学の図書館は一般の方も利用されるので、様々な来館者と接するうちに相手に合わせて丁寧に対応することができるようになりました。また、いろいろなことを尋ねられるので、急な出来事にも臨機応変に対応できるようになってきました。
また、仕事をしながらふと手にした本から新たな世界が広がります。最近興味を持った本は『カラス学のすすめ』(杉田昭栄著、緑書房)です。

― アルバイトをしてからの自分の変化はありますか?

本の整理を通して、自分も周りの人も仕事がスムーズにこなせるように、仕事に着手する順番を考え、優先順位を考えて行動するようになりました。

― アルバイト代は何に使っていますか?

演劇を観るのが好きなので、劇団四季などの演劇を観に行く資金にしています。観るほうから演じてみたいと思うようになり、去年の12月に弘前大学劇団プランクスターにも入団しました。いつか自分で脚本を書きたいと思っています。

― アルバイトがある日の1日のスケジュールは?

アルバイトの日の津村さんのスケジュール
アルバイト場所が校内で、住んでいるところからも近いため、通勤時間がかからないことが、時間の節約に。

― 将来はどういう道に進みたいですか?

アイディアを出すことが得意で、食べることに興味があるので、食品関係の企業で商品企画をしてみたいと思っています。

津村さんからひと言。

図書館は静かにしなければならないイメージがあると思いますが、図書館内のアクティブ・ラーニング・エリアとオープンラウンジは話をすることができますし、オープンラウンジはフタつきであれば飲み物を持ち込めるので、友人とわからないところを教えあいながら勉強したり、ミーティングをしたりするときなどにもおすすめの場所です。
図書館内だけですが、iPadも貸し出しています。

津村さんからひと言

農学生命科学部2年 神 昂輝さん

アルバイト先:もりやま園株式会社
もりやま園株式会社は、弘前市で100年以上続くりんご園です。アプリを使ったリンゴの管理を行い、今までは捨てられていた未成熟の果実をつかったりんごのシードルやジュースを開発している会社です。

農学生命科学部2年 神 昂輝さん

― どのようにアルバイトを見つけましたか?

知り合いから、もりやま園での収穫祭イベントを企画運営するインターンシップの話をいただき、インターシップをするだけでなく、アルバイトをしてみないかと誘われて始めました。

収穫祭では、摘果したりんごのジュースやシードルをみんなで味わいました
収穫祭では、摘果したりんごのジュースやシードルをみんなで味わいました

― このアルバイトを選んだ理由は?

お金を稼ぐというよりは、授業でもりんごについて学んでいるので、りんごについて専門に活かせる知識を実践でもっと学びたいと思ったから。

― アルバイトの頻度や1回あたりの時間は?

週2~3回、平日の午前か午後 4時間程度

― 仕事内容は?

りんごの青い小さい実を取る摘果作業です。りんごが大きくなった時にぶつからないように、りんごの間隔を見て、大きいものを残し、小さい実を取っています。
2人1組のペアで、技術を教えあいながら、黙々と樹と向かい合って仕事をしています。

― このアルバイトをしてよかったことは?

もりやま園さんでは、りんごの木にQRコードがついていて、摘果の作業の開始時にスマホでQRコードを読んで、終了時にはスマホアプリの終了ボタンを押すことで、1本の木にどれくらいの時間をかけているかを管理しています。最先端の農業を学べたことが良かったです。

摘果作業の様子
摘果作業の様子

― アルバイトをしてからの自分の変化はありますか?

今までは風の吹く日は、単に風が強いなと思うだけだったのですが、りんご園でのアルバイトを始めてからは、りんごの心配をしたり、農家さんの気持ちを考えたり、今までとは別の視点で自然の変化を感じるようになりました。物を見る視野も広がった気がします。
お金を稼ぐことの大変さを知りました。

― アルバイト代は何に使っていますか?

一番は就職活動のために貯金をしているのですが、お笑いが好きで、東京にお笑いライブを見に行くのに使っています。

― アルバイトがある日の1日のスケジュールは?

アルバイトの日の神さんのスケジュール
もともと朝型なので、7時半から大学に行って勉強をすることもあります。

― 将来はどういう道に進みたいですか?

今大学で専門的に学んでいる、農業土木関連の公務員を目指しています。大学で学んだことを活かし、直接地域の人の声を聞き、それを反映させることができるのが、公務員だと思っているからです。そういう意味でもりんご園での経験は貴重です。

神さんからひと言。

やらなければならないこと(やることが必須のこと)と、やるべきこと(やることが必須ではないが、やった方が良いこと)の区別をつけることが、勉強とアルバイトの両立のポイントだと思っています。

神さんからひと言

農学生命科学部4年生 島村 景さん
理工学部4年 鳴海 匠さん

アルバイト先:HLS弘前
Heart Lighting Station弘前(HLS弘前)は、会員登録をすれば、大学生は無料でラーニングスペースとして使え、また社会人の方もワークスペースやセミナー等の会場として利用できるスペースです。

農学生命科学部4年生 島村 景さん 理工学部4年 鳴海 匠さん
鳴海 匠さん(写真左)、島村 景さん(写真右)

― どのようにアルバイトを見つけましたか?

鳴海さん:2018年の2月にHLS弘前で青森県での課題解決について考えるインターンシップに参加したことがきっかけで、代表取締役の辻さんに声をかけていただきました。
島村さん:2017年5月頃からHLS弘前を利用していました。よく利用している学生ということで、アルバイトをしてみないか、と声をかけていただきました。

― このアルバイトを選んだ理由は?

鳴海さん:接客に自信がなく、イベント企画ができるのか心配で、最初は少し悩みましたが、なかなかない機会ですし、貴重な経験ができそうなので、チャレンジしてみようと思いました。
島村さん:今、居酒屋でもアルバイトをしているのですが、お客様と話すのが楽しくて、もっと地元の方と話したい、弘前のことを知りたい、そして地域の方の身近な存在になりたいと思ったからです。

― アルバイトの頻度や1回あたりの時間は?

週2~3回、シフト制で1日4~5時間

― 仕事内容は?

鳴海さん:利用者の受付業務とFacebook等での情報発信の他、イベント企画運営などです。今後は、高校生、大学生、社会人が交流できるイベントを開催したいと思っています。
島村さん:旅行が好きなので、旅行に関する話をできるイベントを開催したいと思っています。また、イベントではないですが、HLS弘前に来ている人と人とをつなげられるようになりたいです。

鳴海さんが企画した就活イベントの様子
鳴海さんが企画した就活イベントの様子

― このアルバイトをしてよかったことは?

鳴海さん:社会性が身に付きました。普段話す機会がない企業の社長さんや社会人のかたと話すことによって、いろいろな知識や情報を得ることができます。
島村さん:SNSで情報発信することによって、更新した記事にコメントを貰えるようになったり、知らなかった青森の情報を教えてもらえるようになったりして、コミュニケーションをとれることが嬉しいです。「社会人0(ゼロ)年目」というか、社会に出る前に、社会人としての練習ができたような感じです。

― アルバイトをしてからの自分の変化はありますか?

鳴海さん: 本当は第一希望の進路ではなかったので、1年生の頃は早く卒業することだけを考えていましたが、アルバイトやサークル活動を通して、大学生活が価値あるものに変わりました。今は、毎日が充実していて他の人にも自慢できます。
島村さん:アルバイトを通して、大人とコミュニケーションをとるのが苦手じゃなくなりました。仕事である分、責任感も生まれ、失敗したときは、その失敗からどう動くかが大切だと思うようになりました。

― アルバイト代は何に使っていますか?

鳴海さん:就職活動の交通費や、就職先の職種に関する本を購入しています。
島村さん:夏に卒業論文の調査でインドに行くので、そのための資金として、今は貯金しています。

― アルバイトがある日の1日のスケジュールは?

鳴海さんのスケジュール
アルバイトの日の鳴海さんのスケジュール

島村さんのスケジュール
アルバイトの日の島村さんのスケジュール

― 将来はどういう道に進みたいですか?

鳴海さん:仙台のWebマーケティングの会社に就職が決まっています。
島村さん:地元に戻り、総合職として働くことが決まっています。

鳴海さん・島村さんからひと言。

勉強とアルバイトの両立のポイントは、空いている時間の有効活用をすることです。
HLS弘前は、学生は無料で使えるので、気軽に利用してほしいです。

鳴海さん・島村さんからひと言

弘前大学のアルバイト紹介

アルバイトの紹介は、弘前大学から委託を受けて、弘前大学生活協同組合アルバイト紹介係が行っています。担当の方にお話を伺いました。

Q. 弘大生に人気のアルバイトは何ですか?

A. イベント運営スタッフや、交通量調査の短期アルバイト、レストラン、居酒屋でのアルバイト、塾講師や家庭教師などです。
その他に、りんごの摘果や収穫作業、弘前公園でのさくら祭りなどのアルバイトは弘前ならではですね。

Q. アルバイトを始めるにはどうしたらいいですか?

A. アルバイトしようと思ったら、弘大生協ホームページにユーザー登録(無料)をした後、求人票をよく読み、希望するアルバイト先へ直接連絡を取ってください。

Q. 初めてのアルバイトでちょっと不安なのですが、気を付けるべきことはありますか?

A. 弘前大学生協では、マナーや言葉遣い、労働基準法の基礎知識を学ぶ「アルバイト基本研修」を月1回開催しています。アルバイトを始める前に、ぜひご参加ください。

弘前大学生協で開催しているアルバイト基本研修アルバイト研修会ではテキストを使用して基礎知識を学びます
アルバイト研修会の様子

詳細については、弘前大学公式ホームページ「アルバイト」のページをご覧ください。